2022年12月の夜空†
2022年天文現象、行事メモ
※月齢は21時の値(こよみの計算 - 国立天文台暦計算室にて計算、未明の現象は前日の月齢とする)
今月の一番星は何?†
(茨城付近では、日没は午後4時半ごろ、日暮れは午後5時ごろ〜午後5時ごろとなります。)
※参考:こよみの計算 - 国立天文台暦計算室(日の出入り・南中時、薄明・薄暮) 計算地点:ふれあいの里天文台
※夜明・日暮の時刻は太陽の中心高度が-7°21′40″となる時刻 参考:こよみ用語解説 太陽や月などの運動 - 国立天文台暦計算室
月日(曜日) | 夜明 | 日の出 | 日の入 | 日暮 |
12月 1日(木) | 05:56 | 06:29 | 16:25 | 16:59 |
1月 1日(日) | 06:14 | 06:48 | 16:36 | 17:10 |
夕空(日暮れの頃)の見時†
南〜南西の空には土星が、南東〜南の空には木星が昇っています。北東の空には火星が見え始め、高度を上げていきます。また、 5日(月)頃からは、日没直後の南西の極超低空に、並んだ水星、金星が見え始めます。水星は、22日(木)に東方最大離角となり、日没時の高度が13度17分、明るさが-0.6等となって、その後、高度を下げ、月末には見づらくなりますが、金星は、新年に向けて、高度を上げていきます。夕空に賑わいが戻ってきます。2日(金)、 8日(木)、24日(土)、29日(木)には、これらの惑星に月が近づきます。また、29日(木)には、日没直後の南西の極超低空で、水星が金星に接近します。
- 12月 1日(木)頃、夕方の北東の低空に火星が見え始める
- 12月 2日(金)夕方の南東の空で、月(月齢8.5)が木星に接近
- 12月 5日(月)頃、日没直後の南西の極超低空に、水星、金星(水星と金星が並んでいる)が見え始める
- 12月 8日(木)夕方の北東の低空で、月(月齢14.5)が火星に接近
- 12月22日(木)水星 東方最大離角(日没時の高度:13度17分、明るさ:-0.6等)
- 12月24日(土)日没直後の南西の超低空で、細い月(月齢1.1)が金星に近づく(金星の斜め上には水星が並ぶ)
- 12月29日(木)日没直後の南西の極超低空で、水星が金星に接近
- 12月29日(木)夕方の南の空で月(月齢6.1)が木星に接近
三日月†
半月(上弦)は、30日(金)10:21、三日月は、25日(日)で、 12月25日(日)〜30日(金)は、西空に三日月形の月が見られます。
- 8日(木)13:08
- アメリカの民間伝承による満月の名前(旧メイン州農暦によるブルームーン計算法)
- Oak Moon, Cold Moon, Long Night's Moon, Long Night moon, Snow Moon, Moon Before Yule(オーク・ムーン、コールド・ムーン、ロングナイト・ムーン、スノー・ムーン、ムーン・ビフォー・ユール)
- 現行アメリカ農暦(Farmers’ Almanac、Old Farmers’ Almanac 現在発行版)による満月の名前
- 12月 Full Cold Moon(別名:Full Long Nights Moon, Moon before Yule) コールド・ムーン〜寒さが厳しい頃の月
今月の惑星†
- 木星(−3等)は、南東の空に昇っています。左側(東側)に火星が、右側(西側)に土星があり、火星に少しずつ近づいていきます。3つの惑星が雄大に並ぶのが見られます。午前1時頃〜午後11時頃、西の空に沈みます。
- 土星(0等)は、夕空の南の空に昇っています。午後9時半頃〜午後8時頃、西の空に沈みます。
- 火星(0等)は月初、夕空の東の空に昇ってきます。右側(西側)に木星、土星があります。 1日(木)に地球に最接近します。この時の地球との距離は、中接近と呼ばれる、大接近と小接近の間の距離で、地心距離、81452214kmです。午前7時頃〜午前5時頃、北西の空に沈みます。※地球から見た天体の位置関係 - 国立天文台暦計算室
- 金星(−4等)は、 5日(月)頃から、日没直後の南西の極超低空に、水星と並んで見え始め、2023年6月24日(土)の東方最大離角に向け、少しずつ高度を上げ、北の方に動いていきます。
- 水星(−1等)は、 5日(月)頃から、日没直後の南西の極超低空に、金星と並んで見え始め、22日(木)に東方最大離角となり、日没時の高度が13度17分、明るさが-0.6等となって、その後、高度を下げ、月末には見づらくなります。
夕方の南の空に土星、東の空に木星、東の低空に火星が昇っており、これらの惑星が、大空に離れて並ぶ様子が見られます。 5日(月)頃から、日没直後の南西の極超低空に、水星と金星が並んで見え始め、水星は高度を上げて、22日(木)に東方最大離角となり、今度を高度を下げて、月末には見づらくなりますが、近世は少しずつ高度を上げていきます。
- 12月 1日(木)火星、最接近(中接近 地心距離:81452214km)
- 12月 2日(金)夕方の南東の空で、月(月齢8.5)が木星に接近
- 12月 5日(月)頃、日没直後の南西の極超低空に、水星、金星(水星と金星が並んでいる)が見え始める
- 12月 8日(木)夕方の北東の低空で、月(月齢14.5)が火星に接近
- 12月 8日(木)火星、衝
- 12月22日(木)水星 東方最大離角(日没時の高度:13度17分、明るさ:-0.6等)
- 12月22日(木)木星、東矩
- 12月24日(土)日没直後の南西の超低空で、細い月(月齢1.1)が金星に近づく(金星の斜め上には水星が並ぶ)
- 12月29日(木)日没直後の南西の極超低空で、水星が金星に接近
- 12月29日(木)夕方の南の空で月(月齢6.1)が木星に接近
見やすい星座†
※宵の空(20時ごろの星空)での見え方です。
明るい星の少ない秋の星座に、今年は木星が眩く輝き、南東付近にありますが、東からは、明るい一等星の多い、冬の星座が昇ってきます。オリオン座の長方形と三つ星の並びは、東の空に目をひきます。今年はそのちょっと上に火星が来ています。東の空に明るい一等星、おおいぬ座のシリウスが昇ってきます。
今月の流星群†
- 12月13日(火)〜14日(水)〜15日(木)月齢条件:悪(月齢:19.5、12月16日(金)下弦)極大は14日22時
ペルセウス座流星群とともに二大流星群といわれ、毎年必ず流れる、ふたご座流星群、今年は、月が満月すぎで、闇夜は月の出前の2〜3時間しかなく、条件は良くありません。極大は、今年だと14日22時ごろです。月が昇る前は、ふたご座が低く、輻射点が低いため、数が流れないのですが、1時間に数個は見つけられるかもしれません。月が出てからは、月明かりが目に入らないように避けて、月周辺以外を探すと、明るい流星が見えるかもしれません。
※参考:国際流星機構 2022 Meteor shower calendar (PDF) 19page
冬の流星観望は、とにかく寒さとの戦いです。冬の夜は思いの外、冷え込みます。特に体を動かさないため、どんどん体が冷えてしまいます。風が吹くとさらに体感温度が下がります。防寒具はもちろん、防風の生地やカイロなど、必要以上と思われる防寒対策で臨みましょう。
流星を見るコツは、とにかく、たくさんの空が見える空の開けたところで、できれば横になって、なるべく空全体を見るように顔を動かせば、運が良ければ、見つけることができるでしょう。ただし寒いので、体が直接地面や建物に触れないよう敷物やいす、寝台など工夫しましょう。また、立ったまま首を真上に向け続けると、首を痛めることがありますので、十分注意してください。また、月明かりがあるときは月を壁の向こうにするなど、直接月明かりを見ないように工夫しましょう。
天文現象と関連行事†
双眼鏡、小望遠鏡のある人は†
- 下弦〜三日月となる、12月16日(金)〜12月25日(日)は、星雲星団、天の川の見頃となります。
- 秋の銀河は、空も澄み、見どきですので、ぜひ、双眼鏡をむけてください。カシオペヤ座から、ペルセウス座への流れは、ほとんど天頂を通ります。そこから、カペラのあるぎょしゃ座、オリオン座のベテルギウスの上あたり、ふたご座の足下を流れていきます。双眼鏡を向けると、細かい星が見えますので、ぜひ確認してください。
- カシオペヤ座とペルセウス座との間にある二重星団(hχ)、天頂付近で双眼鏡を向けにくいですが、見時なので、ぜひ、双眼鏡で見てみてください。
- ペルセウス座の中央部、天の川を作る細かい星の中に星座を作る明るい3等星が宝石のように見える散開星団。ぜひ見てみてください。
- 秋の四辺形(ペガススの四辺形)の一つの星から、3つ、3つとたどって、アンドロメダの膝頭の星の少し離れて隣にある、アンドロメダ座銀河M31も見どきです。ぜひ、挑戦してみてください。
- オリオン座の三つ星の下ちょっと右寄り(東の空のオリオン座は横に寝ているので、この姿勢では、三つ星の右側、ちょっと上寄り)に三つ縦に並んだ小三つ星があります。この真ん中の星を双眼鏡で見ると少し、星が潤んで見えます望遠鏡では、淡いガスがかかっているように見えますが、これが、オリオン座大星雲です。ぜひご確認ください。
※双眼鏡は、倍率6〜10倍で口径40〜50mmを推奨します。
出典、参考†
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