2024年1月の夜空†
2024年天文現象、行事メモ
※月齢は21時の値(こよみの計算 - 国立天文台暦計算室にて計算、未明の現象は前日の月齢とする)
今月の一番星は何?†
※参考:こよみの計算 - 国立天文台暦計算室(日の出入り・南中時、薄明・薄暮) 計算地点:ふれあいの里天文台
※夜明・日暮の時刻は太陽の中心高度が-7°21′40″となる時刻 参考:こよみ用語解説 太陽や月などの運動 - 国立天文台暦計算室
月日(曜日) | 夜明 | 日の出 | 日の入 | 日暮 |
1月 1日(月) | 06:14 | 06:49 | 16:34 | 17:09 |
2月 1日(木) | 06:07 | 06:40 | 17:05 | 17:38 |
夕空(日暮れの頃)の見時†
南東の空高く木星が昇り、非常に明るく輝いて南に動いていきます。南西の空には土星が昇っていて西へ動き、高度を下げていきます。14日(日)には、土星に、18日(木)には、木星に、月が近づきます。
- 1月14日(日)南西の空で月(月齢3.0)が土星に接近
- 1月18日(木)南の空高く月(月齢7.0)が木星に近づく
- 1月24日(水)東の低空で月(月齢13.0)がポルックスに近づく
三日月†
半月(上弦)は、18日(木)12:53、三日月は、13日(土)で、1月12日(金)〜17日(水)は、西空に三日月形の月が見られます。
- 26日(金)02:54 満月
- アメリカの民間伝承による満月の名前(旧メイン州農暦によるブルームーン計算法)
- Snow Moon, Hunger Moon, Bony Moon, Storm Moon(スノー・ムーン、ハンガー・ムーン、ボニー・ムーン、ストーム・ムーン)
- 現行アメリカ農暦(Farmers’ Almanac、Old Farmers’ Almanac 現在発行版)による満月の名前
- 1月 Full Wolf Moon(別名:Old Moon, Moon After Yule, Full Snow Moon) ウォルフ・ムーン〜狼の群れがひもじそうに遠吠えする頃の月
今月の惑星†
- 木星(−3等)は、日没時には南東〜南の空に昇っていて、午前2時頃〜午前0時頃、西の空に沈みます。
- 土星(1等)は、日没時には南西の空に昇っていて、午後8時半頃〜午後7時頃、西の空に沈みます。
- 金星(−4等)は、午前4時頃〜午前5時頃、南東の空から昇ってきて、明けの明星として南東の未明の空に輝きます。
- 水星(0等)は、月初から日の出直前の南東の超低空に見えていて高度を上げ、1月12日(金)、西方最大離角(日の出時の高度:15.8度 明るさ:-0.3等)となり、今度は高度を下げ、2月 5日(月)頃には見づらくなります。1月28日(日)には、日の出直前の南東の極超低空で火星に15分ほどまで接近します。
- 火星(2等)は、日の出直前の南東の極超低空に顔を出します。1月28日(日)に、日の出直前の南東の極超低空で水星に15分ほどまで接近します。
夕空では、南東の空高く木星が昇り、非常に明るく輝いて、南東から南へ動いていきます。土星が南西の空に昇っていて、西へ動き、高度を下げていきます。
未明の空では、南東の空に金星が昇ってきて明るく輝きます。日の出直前の東の極超低空には水星が昇り、1月28日(日)の西方最大離角までは高度を上げ、その後下げて、2月 5日(月)頃には見づらくなります。また、火星が、南東の極超低空に見え出し、高度を上げて水星に近づいていきます。9日(火)、10日(水)には、この金星と水星に細い月が近づきます。28日(日)には、日の出直前の南東の極超低空で水星が火星に15分ほどまで接近します。
- 1月 9日(火)日の出前の南東の低空で月(月齢27.5)が金星に近づく(近くに水星もあり月、水星、金星で三角形を作る)
- 1月10日(水)日の出直前の南東の極超低空で月(月齢28.5)が水星に近づく(水星、月、金星で三角形を作る)
- 1月14日(日)夕方の南西の空で月(月齢3.0)が土星に接近
- 1月18日(木)夕方の南の空高く月(月齢7.0)が木星に近づく
- 1月28日(日)日の出直前の南東の極超低空で水星が火星に15分ほどまで接近
見やすい星座†
※宵の空(20時ごろの星空)での見え方です。
南東に、明るい一等星の多い、冬の星座が昇っています。オリオン座の長方形と三つ星の並びは、南東の空に目をひきます。南東の空に明るい一等星、おおいぬ座のシリウス、東の空にこいぬ座のプロキオン、南東の空のオリオン座のベテルギウスがあり冬の大三角形をなしています。
今月の流星群†
- 1月 3日(水)〜 4日(木)4日18時 月齢:21.5 月齢条件悪、極大条件悪
ペルセウス座流星群、ふたご座流星群とともに三大流星群といわれる、しぶんぎ座流星群ですが、極大の時間が短く、うまく夜の時間に合わないとあまり見ることができません。今年は、輻射点が低く、夕方の18時ごろに極大が来てしまうのと、月が下弦ごろで、輻射点が高くなる夜遅くは月明かりに邪魔されるということで、良い条件ではありません。あまり期待せずに眺めて見ましょう。
※参考:国際流星機構 2024 Meteor shower calendar (PDF) 4page
冬の流星観望は、とにかく寒さとの戦いです。冬の夜は思いの外、冷え込みます。特に体を動かさないため、どんどん体が冷えてしまいます。風が吹くとさらに体感温度が下がります。防寒具はもちろん、防風の生地やカイロなど、必要以上と思われる防寒対策で臨みましょう。
流星を見るコツは、とにかく、たくさんの空が見える空の開けたところで、できれば横になって、なるべく空全体を見るように顔を動かせば、運が良ければ、見つけることができるでしょう。ただし寒いので、体が直接地面や建物に触れないよう敷物やいす、寝台など工夫しましょう。また、立ったまま首を真上に向け続けると、首を痛めることがありますので、十分注意してください。
天文現象と関連行事†
双眼鏡、小望遠鏡のある人は†
- 下弦〜三日月となる、 4日(木)〜13日(土)は、星雲星団、天の川の見頃となります。
- 秋の銀河は、空高く昇り、冬の銀河に繋がっていきます。空も澄み、見どきですので、ぜひ、双眼鏡をむけてください。カシオペヤ座から、ペルセウス座への流れは、ほとんど天頂を通ります。そこから、カペラのあるぎょしゃ座、オリオン座のベテルギウスの上あたり、ふたご座の足下、冬の大三角形の真ん中を通り、おおいぬ座の東側、とも座の方に流れていきます。双眼鏡を向けると、細かい星が見えますので、ぜひ確認してください。
- カシオペヤ座とペルセウス座との間にある二重星団(hχ)、天頂付近で双眼鏡を向けにくいですが、まだまだ見時です。
- ペルセウス座の中央部、天の川を作る細かい星の中に星座を作る明るい3等星が宝石のように見える散開星団。これもまだまだ見どきです。
- 秋の四辺形(ペガススの四辺形)の一つの星から、3つ、3つとたどるアンドロメダ座銀河M31もまだ見どきです。ぜひ、挑戦してみてください。
- オリオン座の三つ星の下ちょっと右寄りに三つ縦に並んだ小三つ星があります。この真ん中の星のまわりにあるオリオン座大星雲もぜひご確認ください。
- ふたご座のカストルの方の足元に散開星団M35があります。まばらな星の集まりなので周りが明るいと分かりづらいですが、暗いところであれば、双眼鏡を向けると、星がパラパラあるのが分かります。これも、探してみてください。
- 冬の大三角形のベテルギウスとプロキオンの間、ちょっとベテルギウス寄りに双眼鏡を向けると星が三つずつ縦に六つ(真田の六文銭のように)並んでいるのが見られます、写真で撮るとまわりに薔薇の形に赤い星雲が広がるバラ星雲の中心部分です。こじんまりとした星の並びが面白いです。これも是非見てみてください。
※双眼鏡は、倍率6〜10倍で口径40〜50mmを推奨します。
出典、参考†
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