2022年10月の夜空†
2022年天文現象、行事メモ
※月齢は21時の値(こよみの計算 - 国立天文台暦計算室にて計算、未明の現象は前日の月齢とする)
今月の一番星は何?†
- 上旬〜中旬 東の低空の木星か、西の空〜低空のアークトゥールスか、天頂付近のベガ
- 下旬 東の低空の木星
(茨城付近では、日没は午後5時半ごろ〜午後5時ごろ、日暮れは午後6時ごろ〜午後5時ごろとなります。)
※参考:こよみの計算 - 国立天文台暦計算室(日の出入り・南中時、薄明・薄暮) 計算地点:ふれあいの里天文台
※夜明・日暮の時刻は太陽の中心高度が-7°21′40″となる時刻 参考:こよみ用語解説 太陽や月などの運動 - 国立天文台暦計算室
月日(曜日) | 夜明 | 日の出 | 日の入 | 日暮 |
10月 1日(土) | 05:01 | 05:31 | 17:25 | 17:55 |
11月 1日(火) | 05:28 | 05:59 | 16:45 | 17:16 |
夕空(日暮れの頃)の見時†
南東の空には土星が昇っていて、東の低空には木星が昇ってきます。5日(水)、8日(土)には、これらの惑星に月が近づきます。
天頂近く輝くベガは少し西に傾き始め、西の空のアルクトゥルスは、西の低空に下がっていきます。
- 10月 5日(水)夕方の南西の低空で、月(月齢9.6)が土星に近づく
- 10月 8日(土)夕方の東の低空で、月(月齢12.6)が木星に近づく
- 10月28日(金)日没直後の南西の超低空で、細い月(月齢3.0)がアンタレスに接近
三日月†
半月(上弦)は、 3日(月)09:14、三日月は、27日(木)で、 9月27日(火)〜10月 2日(日)、10月27日(木)〜31日(月)は、西空に三日月形の月が見られます。
- 10日(月)05:55
- アメリカの民間伝承による満月の名前(旧メイン州農暦によるブルームーン計算法)
- Hunter’s moon, Blood Moon, Sanguine Moon, Harvest Moon(ハンターズ・ムーン、サングイン・ムーン、ハーベスト・ムーン)
- 現行アメリカ農暦(Farmers’ Almanac、Old Farmers’ Almanac 現在発行版)による満月の名前
- 10月 Full Hunter’s Moon(別名:Blood Moon, Sanguine Moon, Travel Moon, Dying Moon) ハンターズムーン〜冬に備えて狩りをする頃の月
今月の惑星†
- 土星(0等)は、夕空の南東の空に昇っています。東の空には木星が昇っており、宵過ぎには、火星が昇ってきて、3つの惑星が雄大に並ぶのが見られます。
- 木星(−3等)は、東の低空に昇っています。宵過ぎには左側(東側)に火星が昇ってきて、右側(西側)に土星があり、この土星に少しずつ近づいていきます。
- 火星(0等)は、午後9時半頃〜午後7時頃、北東の空に昇ってきます。右側(西側)に木星、土星があります。わずかに、木星から離れていきます。
- 水星(0等〜2等)は、月初、日の出直前の東の極超低空に出てきて、高度を上げ、10月 9日(日)には、西方最大離角となり、高度16度33分 明るさ-0.6等となって、今度は高度を下げ、月末には太陽方向になり見づらくなります。
- 金星(−4等)は、10月23日(日)の外合に向け、太陽に近づいて、見づらいです。
夕方の南東の空に土星が昇っており、木星が東の低空に昇ってきて、宵すぎには火星も昇り、これらの惑星が、大空に離れて並ぶ様子が見られます。
10月 5日(水)〜10月14日(金)には、この並んでいる惑星の近くを月が通っていきます。
- 10月 5日(水)夕方の南西の低空で、月(月齢9.6)が土星に近づく
- 10月 8日(土)夕方の東の低空で、月(月齢12.6)が木星に近づく
- 10月14日(金)夜半の東の空で、月(月齢18.6)が火星に近づく
見やすい星座†
※宵の空(20時ごろの星空)での見え方です。
天頂にあった夏の大三角形は、西に傾き、夜空も秋に移っていきます。普段の明るい星の少ない秋の星空に明るい土星、さらに眩く光る木星が輝いています。土星のあるあたりは、やぎ座、木星のあるあたりは、うお座です。木星の上側(天頂側)は、台形に暗い星が並んでいて、秋の四辺形(ペガススの四辺形)です。この並びの右側(西側)の並びを下に伸ばしていくと本来秋の星座のたった一つの一等星、みなみのうお座のフォーマルハウトが見つかりますが、2つの惑星の明るさと比べると見劣りします。これから、秋の星座が本格的に昇ってきますが、暗い星が多く、ひっそりと慎ましく輝いています。
天文現象と関連行事†
双眼鏡、小望遠鏡のある人は†
- 下弦〜三日月となる、10月18日(火)〜10月27日(木)は、星雲星団、天の川の見頃となります。
- 秋の銀河は、空も澄み、見どきですので、ぜひ、双眼鏡をむけてください。北にあるおなじみの星の並び、カシオペヤ座は、天の川の中にあるので、ここから双眼鏡をむけていくと良いでしょう。カシオペヤ座から天頂付近を通って夏の大三角形の方へ、天の川が流れていますので、双眼鏡を向けると、細かい星が見えます、ぜひ確認してください。
- 天の川はカシオペヤ座から下の方にも流れていて、こちらには、二つの散開星団がすぐ近くで隣り合う二重星団(hχ)があります。これは双眼鏡で見て、星がごちゃっと集まっているのがわかりますので、双眼鏡でわかりやすい散開星団です。ぜひ、見てみてください。
- 天の川をさらに下ると、ペルセウス座に入りますが、ペルセウス座の中央部を双眼鏡で見ると、天の川を作る細かい星の中に星座を作る明るい3等星が宝石のように見え、夜空の宝石箱や〜〜と叫びたくなる見え方です。ぜひ見てみてください。
- 秋の四辺形(ペガススの四辺形)の一つの星から、3つ、3つとたどって、アンドロメダの膝頭の星の少し離れて隣にある、アンドロメダ座銀河M31は見どきです。ぜひ、挑戦してみてください。
- 秋の星座、みずがめ座の球状星団M2も、見どきです。
- 秋の星座、ペガスス座の鼻先の球状星団M15も、見どきです。
- や座の矢羽根の斜め上のコートハンガー、散開星団Cr(コリンダー)399、まだ見えます。ぜひ、確認してみてください。
- や座も双眼鏡で確認してみましょう。
※双眼鏡は、倍率6〜10倍で口径40〜50mmを推奨します。
出典、参考†
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