2023年3月の夜空†
2023年天文現象、行事メモ
※月齢は21時の値(こよみの計算 - 国立天文台暦計算室にて計算、未明の現象は前日の月齢とする)
今月の一番星は何?†
(茨城付近では、日没は午後5時半ごろ〜午後6時ごろ、日暮れは午後6時ごろ〜午後6時半ごろとなります。)
※参考:こよみの計算 - 国立天文台暦計算室(日の出入り・南中時、薄明・薄暮) 計算地点:ふれあいの里天文台
※夜明・日暮の時刻は太陽の中心高度が-7°21′40″となる時刻 参考:こよみ用語解説 太陽や月などの運動 - 国立天文台暦計算室
月日(曜日) | 夜明 | 日の出 | 日の入 | 日暮 |
3月 1日(水) | 05:37 | 06:08 | 17:35 | 18:05 |
4月 1日(土) | 04:53 | 05:24 | 18:02 | 18:33 |
夕空(日暮れの頃)の見時†
上旬、西の低空に宵の明星、金星と、明るい木星が近づいていて、3月 2日(水)には、離角31分ほどまで大接近、その後、離れていき、金星が上、木星が下の縦に並ぶようになり、その後、金星は高度を上げていきますが、木星は高度を下げ、月末ごろには、低くなりすぎて見えづらくなります。西の低空に金星と木星が接近している姿は圧巻ですので、是非、ご覧ください。3月23日(水)には、この縦に並ぶ木星と金星の間に細い月(月齢1.8)が入って並びます。また、翌24日(木)には、月が金星に非常に接近し、九州南部以南では金星食となります。
月末、日没直後の西の超低空に、沈んでいく木星と入れ替わるように水星が昇ってきます。
天頂付近の南の高空には火星があり、冬の星座の一等星たちに混じって、赤く光っています。
- 3月 2日(水)夕方の西の低空で、金星が木星に離角31分ほどまで接近
- 3月 3日(木)夕空では、東の空で月(月齢11.2)がポルックスに近づく
- 3月上旬〜中旬 夕方の西の低空に金星が木星から離れつつ、縦に並んでいる
- 3月23日(水)縦に並ぶ木星と金星の間に細い月(月齢1.8)が入って並ぶ
- 3月24日(木)日没後の西の低空で、月(月齢2.8)が金星に離角1.5度ほどまで接近する(九州南部以南では金星食となる)
- 3月27日(月)頃 日没直後の西の極超低空に水星が見え始める(4月20日(木)頃まで見える)
- 3月28日(火)夕空では、南西の空高く、月(月齢6.8)が火星に接近
- 3月30日(木)夕空では、南の空高く、月(月齢8.8)がポルックスに接近
三日月†
半月(上弦)は、29日(水)11:32、三日月は、24日(金)で、23日(木)〜27日(月)は、西空に三日月形の月が見られます。
- 7日(火)21:40 満月
- アメリカの民間伝承による満月の名前(旧メイン州農暦によるブルームーン計算法)
- Worm Moon, Crow Moon, Sap Moon, Lenten Moon, Chaste moon, Crust Moon, Death Moon(ワーム・ムーン、クロウ・ムーン、サップ・ムーン、レンテン・ムーン、チェイスト・ムーン、クラスト・ムーン、デス・ムーン)
- 現行アメリカ農暦(Farmers’ Almanac、Old Farmers’ Almanac 現在発行版)による満月の名前
- 3月 Full Worm Moon(別名:Full Crow Moon, Full Crust Moon, Full Sap Moon, Lenten Moon) ワーム・ムーン〜ミミズが這い出てくる頃の月
今月の惑星†
- 金星(−4等)は、 日没後の西の低空に見え、木星に接近していて、 2日(水)には離角31分ほどまで大接近します。その後、木星から離れ、6月24日(土)の東方最大離角に向け、少しずつ高度を上げ、北の方に動きます。下旬には西の空で木星と縦に並びます。
- 木星(−2等)は、日没後の西の低空に見え、金星に接近していて、 2日(水)には離角31分ほどまで大接近します。その後、金星から離れて、高度を下げ、月末には高度が低すぎて、見えづらくなります。
- 火星(0等)は夕空の南の空高く昇っています。午前1時半頃〜午前0時半頃、北西の空に沈みます。
- 水星(−2等)は、27日(月)頃から日没直後の西の極超低空に見え始め、4月12日(水)の東方最大離角に向け高度を上げていきます。
- 土星(0等)は、太陽方向でしたが、下旬ごろから、日の出直前の東の極超低空に見え始めます。
上旬、西の低空に宵の明星、金星と、明るい木星が近づいていて、3月 2日(水)には、離角31分ほどまで大接近、その後、離れていき、金星が上、木星が下の縦に並ぶようになり、その後、金星は高度を上げていきますが、木星は高度を下げ、月末ごろには、低くなりすぎて見えづらくなります。
月末、日没直後の西の超低空に、沈んでいく木星と入れ替わるように水星が昇ってきます。
火星は、夕空では天頂付近、宵の空では、西の空高く、冬の一等星に混じって輝いています。
また、下旬の日の出前の東の極超低空に土星が見え始めます。
- 3月 2日(水)夕方の西の低空で、金星が木星に離角31分ほどまで接近
- 3月上旬〜中旬 夕方の西の低空に金星が木星から離れつつ、縦に並んでいる
- 3月23日(水)縦に並ぶ木星と金星の間に細い月(月齢1.8)が入って並ぶ
- 3月24日(木)日没後の西の低空で、月(月齢2.8)が金星に離角1.5度ほどまで接近する(九州南部以南では金星食となる)
- 3月28日(火)宵の空では、西の空で、月(月齢6.8)が火星に接近
見やすい星座†
※宵の空(20時ごろの星空)での見え方です。
一等星を7個も擁し、0等の火星も加えて豪華な冬の星座も少し西に傾き始め、東の空では、しし座が頭を上に向け、昇ってきています。
天文現象と関連行事†
双眼鏡、小望遠鏡のある人は†
- 下弦〜三日月となる、15日(水)〜24日(金)は、星雲星団、天の川の見頃となります。
- カシオペヤ座から、ペルセウス座、ぎょしゃ座、オリオン座のベテルギウスの上あたり、ふたご座の足下、冬の大三角形の真ん中を通り、おおいぬ座の東側、とも座の方に流れていく冬の銀河、そろそろ見納めです。
- カシオペヤ座とペルセウス座との間にある二重星団(hχ)、まだ見時です。
- ペルセウス座の中央部、天の川を作る細かい星の中に星座を作る明るい3等星が宝石のように見える散開星団。そろそろ見納めです。
- オリオン座の三つ星の下ちょっと右寄りに三つ縦に並んだ小三つ星があります。この真ん中の星のまわりにあるオリオン座大星雲もまだまだ見どきです。
- ふたご座のカストルの方の足元に散開星団M35も、見頃です。
- バラ星雲の中心部分の六文銭の星の並びも見どきです。是非見てみてください。
- ふたご座の2等星、カストルとしし座の一等星レグルスの真ん中ちょっと下がったところに双眼鏡を向けるとパラパラ暗い星が集まっています。プレセペ星M44です。見頃です。是非狙って見てください。
- 春の大三角形の一つ、しし座の尻尾にある2等星デネボラと、りょうけん座の3等星コルカロリの間の部分は肉眼でも何かあるように見えますが、双眼鏡で見てみると、カタカナのムの字に並ぶ星の並びが視野いっぱいに広がり、非常に美しい様子が見られます。散開星団メロッテ(Mel)111です。双眼鏡で最も美しい天体ですので、ぜひ、挑戦してみてください。
- りょうけん座の3等星コルカロリとうしかい座のアルクトゥルスの間を双眼鏡で見ると、ほんの小さく淡い綿ぼこりのようのものが見えるかもしれません。非常に見つけづらいですが、よく晴れて空の暗い場所で条件が良い時に何か星と違うものが見えるかもしれません。球状星団M3です。見つけられれば、だいぶ、星雲星団に目が慣れてきたと言えるかもしれません。
※双眼鏡は、倍率6〜10倍で口径40〜50mmを推奨します。
出典、参考†
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