2022年3月の夜空†
2022年天文現象、行事メモ
※月齢は21時の値(こよみの計算 - 国立天文台暦計算室にて計算、未明の現象は前日の月齢とする)
今月の一番星は何?†
(茨城付近では、日没は午後5時半〜午後6時ごろ、日暮れは午後6時〜午後6時半ごろとなります。)
※参考:こよみの計算 - 国立天文台暦計算室(日の出入り・南中時、薄明・薄暮) 計算地点:ふれあいの里天文台
※夜明・日暮の時刻は太陽の中心高度が-7°21′40″となる時刻 参考:こよみ用語解説 太陽や月などの運動 - 国立天文台暦計算室
月日(曜日) | 夜明 | 日の出 | 日の入 | 日暮 |
3月 1日(火) | 05:37 | 06:08 | 17:35 | 18:05 |
4月 1日(金) | 04:53 | 05:24 | 18:02 | 18:33 |
夕空(日暮れの頃)の見時†
夕空に惑星は見えなくなりましたが、南の空に一等星を7つ含む冬の星座があり、シリウスを筆頭に、夕空が暗くなるにつれ、それらが見えてきます。
9日(水)、13日(日)冬の一等星、アルデバラン、ポルックスに月が近づきます。
- 3月 9日(水)夕方の南東の空高く、月(月齢6.8)がアルデバランに近づく
- 3月13日(日)夕方の東の空高く、月(月齢10.8)がポルックスに接近
- 3月16日(水)夕方の東の空で、月(月齢13.8)がレグルスに近づく
三日月†
半月(上弦)は、 10日(木)19:45、三日月は、 5日(土)で、 4日(金)〜 9日(水)は、西空に三日月形の月が見られます。
- 18日(金)16:18 満月
- アメリカの民間伝承による満月の名前(旧メイン州農暦によるブルームーン計算法)
- Worm Moon, Crow Moon, Sap Moon, Lenten Moon, Chaste moon, Crust Moon, Death Moon(ワーム・ムーン、クロー・ムーン、サップ・ムーン、レンテン・ムーン、チェイスト・ムーン、クラスト・ムーン、デス・ムーン)
- 現行アメリカ農暦(Farmers’ Almanac、Old Farmers’ Almanac 現在発行版)による満月の名前
- 3月 Full Worm Moon(別名:Full Crow Moon, Full Crust Moon, Full Sap Moon, Lenten Moon) ワーム・ムーン〜ミミズが這い出てくる頃の月
今月の惑星†
- 金星(−5等〜−4等)は、日の出前の南東の低空に昇ってきます。3月中は位置も高度もあまり変えず、南東の低空に昇っています。午前3時半頃に東の超低空に昇ってきます。近くに火星があって近づいていき、17日(木)に最も近づき、その後離れていきますが、火星との距離はそんなに変化はなく、つかずはなれずで、同じような距離にあるように見えます。また、中旬頃から土星が、下の方から、どんどん近づき、29日(火)には、離角2度ほどまで最接近します。
- 火星(1等)は、午前4時頃〜午前3時頃、南東の空に昇ってきます。日の出前の南東の低空に金星と並んで昇っています。火星は少しづつ高度を上げて、金星に近づき、17日(木)に最も近づきますが、距離の変化はあまり分かりません。
- 土星(1等)は、月初、日の出直前の南東の極超低空に水星と並んで昇っていて、 3日(木)には、離角約1度ほどまで接近します。その後、高度を上げ、上にある金星にどんどん近づいていき、29日(火)には、離角2度ほどまで接近します。
- 水星(−1等)は、日の出直前の南東の極超低空に土星と並んで昇っていて、 3日(木)には、離角約1度ほどまで接近します。その後、高度を下げ、3月13日(日)頃には、低すぎて見えなくなります。
- 木星(−2等)は、3月 5日(土)に合となり、太陽方向で、見えなります。3月いっぱいは見づらく、4月頃から、日の出直前の東の極超低空に見えてきます。
夕空での惑星は見えなくなります。一方、日の出前の南東の空には、極超低空に、水星と土星が極近くに並び、その上に火星、金星が並び、賑やかです。土星と水星は 3日(木)には、離角約1度ほどまで接近します。その、水星は高度を下げて、3月13日(日)頃には、低すぎて見えなくなります。また土星は、どんどんと高度を上げて、金星に近づき、29日(火)には、離角2度ほどまで接近します。この時、近くには火星もあり、賑やかです。南東の低空で並んでいる火星と金星は火星が高度を上げて金星にじわじわ近づき、17日(木)には一番近いですが、大きく近づいたという感じはありません。
28日(月)から、この集合する火星、金星、土星の下の方を細い月が通っていきます。
- 3月 1日(火)日の出直前の南東の極超低空で、月(月齢)が接近中の土星、水星に近づく
- 3月 3日(木)日の出直前の東の極超低空で、水星が土星に接近する(離角約1度)
- 3月 5日(土)木星、合
- 3月17日(木)日の出前の南東の低空で、金星が火星に接近(左下に土星)
- 3月20日(日)金星、西方最大離角(日の出時の高度:22度25分18.5秒、明るさ:-4.5等)
- 3月28日(月)夜明け前の南東の低空で、月(月齢24.8)、火星、金星で横に並ぶ(金星のすぐ下には接近中の土星)
- 3月29日(火)夜明け前の南東の低空で、金星が土星に接近(離角約2度)
- 3月29日(火)夜明け前の南東の超低空で、金星、土星、月(月齢25.8)が縦に並ぶ
- 3月31日(木)夜明け前の南東の低空で、金星、土星、火星が横に並ぶ
見やすい星座†
※宵の空(20時ごろの星空)での見え方です。
一等星が7つある豪華な冬の星座は少し西に傾き始めています。東の空では、しし座が天頂に向かって昇り、北東の空で、北斗七星が、立ち上がっています。星空では、少しずつ冬から春に移り始めています。
天文現象と関連行事†
双眼鏡、小望遠鏡のある人は†
- 下弦〜三日月となる、2月24日(木)頃〜3月 5日(土)頃、3月25日(金)頃〜4月 3日(日)頃は、星雲星団、天の川の見頃となります。
- 春の大三角形の一つ、しし座の尻尾にある2等星デネボラと、りょうけん座の3等星コルカロリの間の部分は肉眼でも何かあるように見えますが、双眼鏡で見てみると、カタカナのムの字に並ぶ星の並びが視野いっぱいに広がり、非常に美しい様子が見られます。散開星団メロッテ(Mel)111です。双眼鏡で最も美しい天体ですので、ぜひ、挑戦してみてください。
- ふたご座の一等星カストルとしし座の一等星レグルスの間、カストル寄りにある、かに座の散開星団M44プレセペは見頃です。
- おおいぬ座の一等星シリウスの下の散開星団M41も見頃です。
- オリオン座の三ツ星の下、小三ツ星の真ん中の星を囲む、散光星雲、オリオン座大星雲M42はそろそろ見納めです。
- ふたご座の右の人(兄のカストル)の足元の散開星団M35も見頃です。
- ベテルギウスとプロキオンの間、バラ星雲の真ん中にある散開星団もそろそろ見納めです。
- ペルセウス座の中心付近の、ゆるく星が集まっている散開星団は、そろそろ見納めです。
- ぎょしゃ座の散開星団、M36、M37、M38もそろそろ見納めです。
※双眼鏡は、倍率6〜10倍で口径40〜50mmを推奨します。
出典、参考†
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