2019年5月の夜空†
2019年天文現象、行事メモ
※月齢は21時の値(こよみの計算 - 国立天文台暦計算室にて計算、未明の現象は前日の月齢とする)
今月の一番星は何?†
中旬まで、南西の低空のおおいぬ座のシリウス(ー2等)。下旬は、北西のぎょしゃ座のカペラか、南東のうしかい座のアークトゥルス。
(日没は、茨城付近では、午後6時半〜午後7時ごろとなります。)
夕空の見時†
西の空では、豪華な冬の星座が沈み、まだ、半分ほどが残っています。ヒアデス星団を通過した火星は2等星と暗くなり、目立たなくなります。7日(火)には、この火星とおうし座のアルデバランの間に細い三日月が入り、8日(水)には、火星と四日の月が近づきますが、火星が暗いのであまり目立たないでしょう。また、12日(日)には、月齢7.6の月が南西の空高く、しし座のレグルスに近づきます。
- 5月 7日(火)夕方の西の低空で三日月(月齢2.6)が、おうし座のアルデバランと火星の間に入る
- 5月 8日(水)夕方の西の低空で月(月齢3.6)が、火星に近づく
- 5月12日(日)夕方の南西の空高く、月(月齢7.6)が、しし座のレグルスに近づく
三日月†
半月(上弦)は、5月12日(日)10:12、三日月は 7日(火)で、 6日(月)〜11日(土)は、西空に三日月形の月が見られます。
- 19日(日)06:11 満月
- アメリカの民間伝承による満月の名前(旧メイン州農暦によるブルームーン計算法)
- Milk Moon, Flower Moon, Corn Planting Moon, Planting Moon, Hare Moon(フラワー・ムーン、ミルク・ムーン、コーンプランティング・ムーン)
- 現行アメリカ農暦(Farmers’ Almanac、Old Farmers’ Almanac 現在発行版)による満月の名前
- Full Flower Moon(別名:Full Corn Planting Moon, Milk Moon) フラワー・ムーン
春の花々が咲き誇る頃の月
今月の惑星†
- 火星(1等〜2等)は、日没時、南西の低空に昇っています。午後9時半〜午後9時頃沈みます。
- 木星(−2等)は、午後10時〜午後7時半頃、南東の空に昇り、夜半の南東〜南の空に昇っています。
- 金星(−3等)は、日の出前の東の空に昇っていますが、わずかに高度を下げながら、北東の方に動いていきます。
- 水星(0〜ー1等)は、上旬まで日の出直前の東の極超低空に昇っています。
- 土星(1等)は、午後11時半頃〜午後9時半頃、南東の空に昇り、未明の南東の空に昇っています。
夕空の赤い火星は2等星となり、目立たなくなります。明け方の空に並んでいた木星、土星、明けの明星の金星は木星と土星が並んで南の空へ、金星が東〜北東の空へ動き、離れていきます。20日(月)には、夜半の南の空で満月直後の月が木星に離角約1.5度まで非常に接近します。
見やすい星座†
※宵の空(20時ごろの星空)での見え方です。
北の空高く北斗七星が昇り、星座は春の盛りです。北斗七星の柄(持つところ)はゆるくカーブしていますが、このカーブのまま伸ばしていくと、金色に眩く光る一等星うしかい座のアークトゥルス、さらに伸ばしていくと、白く輝く一等星おとめ座のスピカ、またさらに伸ばしていくと、いびつな四辺形の星の並び、からす座に行き当たります。このカーブを春の大曲線と言います。アークトゥルスとスピカを結び、右側に正三角形を作る位置に、2等星がありますが、これはしし座の尻尾の星、デネボラです。デネボラの右のほうに体、頭がある、しし座は、はてなマークを裏返した形の星の並びが獅子のたてがみを表していて、形が分かりやすい星座です。しし座の心臓の位置にあるのが一等星、レグルスです。
天文現象と関連行事†
双眼鏡、小望遠鏡のある人は†
- 下弦となる4月27日(土)頃から三日月となる5月 7日(火)頃まで、5月27日(月)頃から6月 5日(水)頃までは、星雲星団、天の川の見頃となります。
- かに座の散開星団プレセペ(M44)はまだ見頃です。
- 双眼鏡で非常に美しい、かみのけ座の散開星団メロッテ111(Mel.111)は、まだまだ見頃です。
- 番外編として、これは、大型望遠鏡での話ですが、春の星座には、おおぐま座、しし座、りょうけん座、しし座、おとめ座付近に、我々太陽系のあるの銀河(天の川銀河)の外の銀河(系外銀河または小宇宙)が沢山見えます。これは、我々の銀河(天の川銀河)の薄い部分で、銀河の外が見やすいこと、我々の銀河が属するおとめ座超銀河団の中心方向であり、それに属する最大の系外銀河の集まり、おとめ座銀河団が見やすいことなどがあります。大きな望遠鏡を覗く機会がありましたら、ぜひ、挑戦してみてください。春先は、空気の透明度が悪いことが多く、難しい日もありますが、透明度の良い折を見つけてみてください。
※双眼鏡は、倍率6〜10倍で口径40〜50mmを推奨します。
出典、参考†
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