2017年7月の夜空†
2017年天文現象、行事メモ
今月の一番星は何?†
南西の空に、明るく金色に輝く木星(−2等)。
(日没は、茨城付近では、午後7時頃となります。)
夕空の見時†
南西の空に、非常に明るい木星(−2等)が昇っていて、月末にかけて、日没時の高度を下げていきますが、暗くなるにつれさらに明るく見え、人々の目を引くでしょう。木星の左にはおとめ座のスピカ(1等)があり、暗くなるにつれて、白く慎ましやかに輝く姿が見えてきて、木星との良い対比になるでしょう。また、木星の上の方には金色のうしかい座の一等星アークトゥルス(0等)があり、木星に負けまいと金色に輝いています。南東の空には土星(0等)が昇っており、東の空には、夏の大三角形、こと座のベガ(0等)、わし座のアルタイル(1等)、はくちょう座のデネブ(1等)が昇っています。
1日(土)には、南西の上弦の月と木星が離角約2度まで大接近します。25日(火)日没直後の西の非常に低い空で、水星が月2.1の細い月に隠されます(東京にて、18:56 暗縁潜入、19:50 明縁出現)。西に低いのとまだ空が明るいのとで、水星を肉眼で見るのは難しいと思われますが、食の前に双眼鏡で月の周りを見ると水星が見つかり、そこから、月に隠される様子が観望できるかもしれません。出現時は月の入り直前ですので、西に障害物が何もないところで見てください。28日(金)には、南西の空で、半月前の月が木星に近づき、29日(土)にはおとめ座のスピカ、月、木星が三角形に並びます。
- 7月 1日(土)夕方の南西の空で、上弦の月(月齢7.4)が、木星に接近(離角:約2度)
- 7月25日(火)日没直後の極超低空(地平線ぎりぎり)で月(月齢2.1)が水星を隠す(東京にて、18:56 暗縁潜入、19:50 明縁出現)
- 7月28日(金)夕方の南西の空で、月(月齢5.1)が木星に近づき、月、木星、おとめ座のスピカが横に直線に並ぶ
- 7月29日(土)夕方の南西の空で、月(月齢6.1)が木星に近づき、おとめ座のスピカ、月、木星が三角形に並ぶ
三日月と満月†
半月(上弦)は1日(土)、三日月は25日(火)で、25日(火)〜30日(日)は、西空に三日月形の月が見られます。満月は9日(日)(Hay Moon, Buck Moon, Thunder Moon、または、Full Buck Moon(別名:Full Thunder Moon, Full Hay Moon)バック・ムーン(雄ジカのツノが生え始める頃の月の意味)です。
今月の惑星†
- 木星(−2等)は、夕方の南西の空に明るくまばゆく金色に輝き、人目をひくでしょう。 午後11時頃〜午後9時頃に沈みます。
- 土星(0等)は、夕方の南東の空に昇っていて、午前3時頃〜午前1時頃に沈みます。
- 金星(−4等)は、午前2時ごろに東の空に昇ってきます。
- 水星(−1等〜0等)は、今月いっぱいは、日没直後の西の極低空にあり、すぐ沈みます。
- 火星(2等)は、太陽方向にあり、見辛いです。(28日(金)合)
- 夕方の南西の空に金色にまばゆく明るく輝く木星(−2等)が昇っていて人目をひくでしょう。
見やすい星座†
東の空に、こと座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブの夏の大三角形が昇り、また、南の空には、さそり座が昇り、夏の星座に変わっていきます。今年は土星がさそり座にあって、一等星のアンタレスと並んでいます。今年の夏は土星の季節です。
天文現象と関連行事†
- 7月 1日(土)上弦
- 7月 1日(土)夕方の南西の空で、月(月齢7.4)が、木星に接近(離角:約2度)
- 7月 6日(木)宵の南東の空で、月(月齢12.4)が、土星に近づき、土星、月、さそり座のアンタレスが三角形に並ぶ
- 7月 7日(金)七夕
- 7月 7日(金)七夕ライトダウン(クールアースデイ)
- 7月 7日(金)宵の南東の空で、月(月齢13.4)が、土星に接近、土星、月、さそり座のアンタレスが直線に並ぶ
- 7月 7日(土)〜 9日(日)第9回星空案内人の集い
- 7月 9日(日)満月(Hay Moon, Buck Moon, Thunder Moon、または、Full Buck Moon(別名:Full Thunder Moon, Full Hay Moon)バック・ムーン(雄ジカのツノが生え始める頃の月の意味)
- 7月10日(月)〜14日(金)日の出前の東の低空で、金星がヒアデス星団を通過
- 7月14日(金)日の出前の東の低空で、金星がアルデバランに接近
- 7月15日(日)〜24日(火)GLOBE at Night(対象:ヘルクレス座)日本語サポートページ 日本語Webアプリ(スマホでも使えます。)
- 7月17日(月)海の日
- 7月17日(月)下弦
- 7月20日(木)日の出前の東の低空で、月(月齢26.4)がアルデバランに接近(近くに金星)(夜が明けた朝8時過ぎにアルデバラン食)
- 7月21日(金)関東地方梅雨明け平年
- 7月21日(金)日の出前の東の低空で、月(月齢27.4)が金星に近づき、月、金星、アルデバランが三角形に並ぶ
- 7月23日(日)新月
- 7月25日(火)三日月
- 7月25日(火)日没直後の極超低空(地平線ぎりぎり)で三日月(月齢2.1)が水星を隠す(東京にて、18:56 暗縁潜入、19:50 明縁出現(潜入、出現に13秒かかる))
- 7月28日(金)〜30日(日)胎内星まつり2017
- 7月28日(金)夕方の南西の空で、月(月齢5.1)が木星に近づき、月、木星、おとめ座のスピカが横に直線に並ぶ
- 7月28日(金)宵の西の低空〜超低空で、月(月齢5.1)が、おとめ座γ星ポリマ(2.8等)(2.6秒離れた3.5等の2星の二重星)を隠す(東京にて、20:30 明縁潜入、20:50 暗縁出現(2星の潜入に19秒、出現に15秒かかる))鳥取から愛知を結んだ線より南では起こらない。
- 7月29日(土)00:41 国際宇宙ステーション第52次/第53次長期滞在クルーを乗せたSoyuz MS-05、ソユーズFGロケットにて打ち上げ
- 7月29日(土)夕方の南西の空で、月(月齢6.1)が木星に近づき、おとめ座のスピカ、月、木星が三角形に並ぶ
- 7月31日(月)上弦
双眼鏡、小望遠鏡のある人は†
- 木星を双眼鏡で見てみると、明るい木星の周りに4つの衛星があることがわかるかもしれません。ガリレオ・ガリレイが発見したガリレオ衛星です。これも、双眼鏡の性能によりますが、木星が明るいですから、ちょっと覗いて、試してみてください。
- 今年の土星は、輪が最大に傾いているため、双眼鏡で見ると小さな楕円形に見えるかもしれません。ぜひ、挑戦してみてください。
- 下弦となる17日頃から三日月となる25日頃まで、星雲星団、天の川の見頃となります。
- いて座の南斗六星の柄の部分からさそり座の尻尾にかけての天の川には、たくさんの散開星団、球状星団、散光星雲が群れています。ぜひ、双眼鏡を向けてみてください。まず、意外に星があることにびっくりし、さらにそれらが、いろいろな塊を作っていることがわかります。空の暗いところでは、球状星団、散開星団も見つけられるかもしれません。散開星団では、さそりの尻尾のM6、M7、南斗六星の柄の先にある、M8の中の星団、散開星団M21、いて座の弓の上の方にある星の塊M24、球状星団では、南斗六星の柄からちょっと上に離れたM22を、星図を使って、見つけてみましょう。
※双眼鏡は、倍率6〜10倍で口径40〜50mmを推奨します。