2014年10月の夜空†
今月の一番星は何?†
日没は、茨城付近では、午後5時半頃〜午後5時頃となります。
西の低空のアークトゥルス(0等)か、ほとんど真上のベガ(0等)かです。夕焼け空にオレンジ色でぎらぎら輝くアークトゥルスが目立つかもしれません。
夕空の見時†
日没後の空をにぎわせていた火星(0等)と土星(0等)も低空で、直ぐ沈むようになります。
8日(水)には、夕方から宵にかけて、絶好の条件で見られる皆既月食があります。子供たちも起きていられる時間で全過程が見られますし、皆既食の時間も1時間ありますので、晴れたら、ぜひ、家族でご覧ください。また、観望会を行う天文台、科学館などの公共施設もありますので、近くにありましたら、ぜひ、足を運んでみてください。
28日(火)には、夕方の南西の低空で火星の近くに四日の細い月がやってきます。
- 8日(水)皆既月食
- 部分食の始まり 18:14.5
- 皆既食の始まり 19:24.6
- 食最大 19:54.6
- 皆既食の終わり 20:24.5
- 部分食の終わり 21:34.7
- 28日(火)夕方の南西の低空で、火星に月齢4.6の月が接近
三日月と満月†
三日月は26日(日)、半月(上弦)は2日(木)、31日(金)で、25日(木)〜30日(水)は、西空に三日月形の月が見られます。満月は 8日(水)です。
今月の惑星†
- 火星(0等)が、南西の空に昇っていて、午後8時前には沈んでしまいます。
- 土星(1等)が、西南西の空に昇っていて、午後6時半頃には沈んでしまいます。
- 木星(−2等)は、午前1時頃、東の空に昇ってきて、東の低空に金色に輝いています。
- 水星(1等)は、下旬から日の出直前の東の超低空に見え始め、11月上旬まで見えています。(11月 1日西方最大離角)
- 金星(−4等)は、太陽に近く、見辛いです。
見やすい星座†
夏の大三角形が少し真上から西に傾き始めた頃、東の空には秋の星座たちがやってきます。また、北空では、W形のカシオペヤ座が高く昇っています。
暗い空でなければ、見つけ辛いですが、東の空高く、斜めになった台形、(ゆがんだひし形)の秋の四辺形、ペガスス座が昇っています。秋の星座の道しるべとしては、暗い星の並びですが、一等星がひとつしかない秋の星座にはむしろふさわしいかもしれません。
この四辺形から、アンドロメダ座をたどり、また、位置関係から、みずがめ座、うお座などを見つけていきます。秋のひとつだけの一等星、みなみのうお座のフォーマルハウトは、秋の四辺形の西側の辺を南に(右側の辺を下に)伸ばすことにより見つけられますし、東側の辺を南に伸ばすことによりくじら座の2等星、デネブ・カイトスを見つけることができます。星がきれいな日は、秋の四辺形から秋の星座を探してみましょう。
天文現象と関連行事†
- 10月から来年6月まで木星の四大衛星同士の相互食が頻発する。
- 10月 1日(水)頃〜パンスターズ彗星(C/2012 K1)が日の出1時間前で南の空、高度30度、7等台。月末には、カノープスの上5度ほど5.6等となり、日本からは見えなくなる。
- 10月 2日(木)上弦
- 10月 4日(土)Astronomy day (by Astronomical League)
- 10月 4日(土)〜10日(月)世界宇宙週間
- 10月 6日(月)2:40.0〜3:21.7 木星衛星の相互食(ガニメデの影にカリストが入る。減光量18%)
- 10月 6日(月)十三夜(後の月)
- 10月 7日(火)14:16〜18:16 H-IIAロケット25号にて静止気象衛星「ひまわり8号」打ち上げ
- 10月 8日(水)満月、宵の東の空で皆既月食
- 18:14 食の始まり、19:25 皆既の始まり、20:24 皆既の終わり、21:35 食の終わり
- 10月 8日(水)国立天文台皆既月食を観測しよう2014キャンペーン
- 10月12日(日)夜半の東の空でアルデバランに月齢18.2の月が接近
- 10月13日(月)体育の日
- 10月16日(木)下弦
- 10月18日(土)未明の東の空で木星に月齢24.2の月が接近
- 10月24日(金)新月
- 10月26日(日)三日月
- 10月28日(火)夕方の南西の低空で火星に月齢4.6の月が接近
- 10月31日(金)上弦
- 10月31日(金)23:28.4〜01:49.5 木星衛星相互食(カリストの影にガニメデが入る。減光量47%)
ちなみに11月は、
- 11月 1日(土)水星西方最大離角
- 11月 7日(金)満月
- 11月 8日(土)宵の東の空でヒアデス星団を満月後の月齢15.6の月が通過
- 11月 8日(土)ヒアデス星団通過中の月がおうし座δ2星(4.8等)を食する。
- 東京では、23:54 明縁潜入、24:06 暗縁出現
- 11月15日(土)未明の東の空で木星に月齢22.6の月が接近
- 11月15日(土)下弦
- 11月22日(土)新月
- 11月24日(月)三日月
- 11月26日(水)夕方の南西の低空で火星に月齢4.0の月が接近
- 11月29日(土)上弦
- 11月30日(日)13:24:48 H-IIAロケット25号にて、小惑星探査機「はやぶさ2」打ち上げ
双眼鏡、小望遠鏡のある人は†
- 下弦となる16日頃から三日月となる26日頃に星雲星団、天の川の見頃となります。
- 双眼鏡での、すばる(プレアデス星団)、二重星団の観望、秋の天の川の川下りが、お勧めです。また、非常に淡い対象ですが、アンドロメダ座銀河(M31)も双眼鏡で見る対象です。アンドロメダ座の星の並びをたどると見つかります。よく慣れた星図を使って、探してみてください。
※双眼鏡は、倍率6〜10倍で口径30〜50mmを推奨します。