2011年1月の夜空†
今月の一番星は何?†
今月も木星(−2等)です。日没と同時に、南西の空に、金色の木星がまぶしいくらいに輝きだします。
夕空の見時†
南の空に輝く木星(−3等星)に、圧倒されます。
10日(月)にこの木星に月齢6の三日月形の月が近づきます。
今月の流星†
1月4日(火)未明、しぶんぎ座流星群が極大となります。
「ペルセウス座流星群」、「ふたご座流星群」のような数ではありませんが、毎年コンスタントに出現を見せるしぶんぎ座流星群、今年は、1月4日(火)午前8時頃に極大(最も多く流れる)となると予想されています。なので、3日(月)の夜から見てみてみましょう。4日は新月で、月明のない最適な夜となります。極大の時間が短いともいわれますので、特に未明に注目してみましょう。
三日月はいつ?†
三日月は7日(金)、半月(上弦)は12日(水)、その間は西空に三日月形の月が見られます。晴れたら見てみてください。
今月の惑星†
日没後から、南西の空に明るく金色に輝く木星(−2等)が見え始めますが、午後9時過ぎには沈んでしまいます。
明け方東の空の金星(−4等)は、1月9日(日)には西方最大離角となり、非常に見やすくなっています。高度はだんだん下がっていきます。
1月9日(日)には、水星(0等)も、明け方の東の空低く、金星の下で、西方最大離角となります。日の出直前に金星の下を探してみて下さい。金星が道しるべとなり、水星を探すことが出来ます。年明けから1月中旬ぐらいまでは、見つけることができるでしょう。
夜半には、春の星座とともに、土星が昇ってきて、明け方には南の空で0等で輝いています。
火星は、引き続き、見かけ上、太陽に近く、見づらい状態が続きます。
見やすい星座†
日が暮れるとともに、東の空にオリオン座、冬の大三角形といった、きらびやかな冬の星座が昇ってきます。
午後8時頃、カシオペヤ座にかわって、ひときわ明るい一等星、ぎょしゃ座のカペラが真上に来ます。ぎょしゃ座の下にはおうし座、ふたご座、オリオン座、こいぬ座、おおいぬ座と、冬の星座が勢揃いです。オリオン座のベテルギウス、リゲル、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオン、ふたご座のポルックス、ぎょしゃ座のカペラ、おうし座のアルデバランと一等星を結ぶと天上に大きな大文字のGの字ができ、グレートGと呼ぶこともあります。
見やすい(かも)天文現象†
- 2日(日)夕方の南西の空で木星と天王星が接近
- 3日(月)明け方、南東の低空で月齢29の細い月の北に水星が並ぶ(水星の道しるべ)
- 4日(火)朝、しぶんぎ座流星群が極大(新月で条件最良)
- 4日(火)新月
- 9日(日)明け方の南東の空で、金星(−4.4等)が西方最大離角、水星も西方最大離角
- 10日(月)木星に月齢9の月が接近
- 12日(水)上弦
- 15日(土)23時頃、西の空でプレアデス星団に月齢11の月が接近
- 20日(火)満月
- 25日(火)明け方の東の空で、土星(0.7等)に月齢21の月が接近
- 26日(水)下弦
ちなみに2月は、
- 2日(水)明け方の東の空で、水星(-0.4等)に月齢29の月が接近
- 3日(木)新月
- 5日(土)明け方の南東の空で散光星雲M8に金星(-4.2等)が接近
- 7日(月)夕方の西の空で木星(-2.1等)に月齢4の月が接近
- 9日(水)明け方の南東の空で、小惑星ベスタ(7.2等)に金星(−4.2等)が大接近(離角0.5度以下)
- 11日(金)上弦
- 12日(土)明け方の南東の空で、球状星団M22に金星(-4.2等)が接近
- 15日(土)23時頃、西の空でプレアデス星団に月齢11の月が接近
- 18日(金)満月
- 21日(月)夜半(22日未明)に東の空で土星(0.5等)に月齢18の月が接近
- 25日(金)下弦
- 27日(日)明け方の南東の空で散光星雲M8を月齢24の月が隠す
双眼鏡、小望遠鏡のある人は†
- 1日(土)から4日(火)の新月を挟んで、6日(日)頃まで星雲星団、天の川の見頃となります。
- 6日(水)の三日月〜18日(金)の満月がきれいです。
- カシオペヤ座とペルセウス座の間に、ふたつの散開星団が寄り添う「二重星団」があり、見頃です。双眼鏡で美しい対象ですので、ぜひ探してください。非常に暗い空で、透明度がよければ、肉眼でも見ることができます。
ペガススの四辺形からたどる、アンドロメダ座のひざ頭には、「アンドロメダ座銀河(M31)」があります。これも双眼鏡で見ることができます。ただし、よく写真で見るようなはっきりしたものではなく、薄い光のシミのようなかすかなものです。230万光年とも270万光年ともいわれる遠い距離が感じられます。目に入った光の粒はこれだけの時間を経て、地球に達した訳です。
- オリオン座の三ツ星の下に並ぶ縦の星の並び、小三ツ星の真ん中の星を双眼鏡で見ると、星のまわりが少しにじんでいるように見えます。「オリオン座大星雲(M42)」です。条件のよい空で、低倍率の望遠鏡で見ると鳥が羽を広げたような形に見えるかもしれません。また、高倍率で真ん中の星を見ると、4つほどの星の集まりであることがわかります。さらに大きな望遠鏡では6つの星の集まりであることがわかり「トラペジウム」と呼ばれます。
- 日没から木星(−3等)が輝き、まだまだ、木星を見ることができます。2本の太い縞のうち消えてしまった1本が、元の縞に戻っていく過程が見られます。機会があれば、ぜひ木星を大きな望遠鏡で見てみてください。
※双眼鏡は、倍率6〜10倍で口径30〜50mmを推奨します。
天文宇宙関連行事†
- 20日(木)15:29頃 H-IIBロケットによるHTV2号機打ち上げ
- 24日(月)〜2月6日(日)全国星空継続観察冬期観察期間
2月の主な行事
- 3日(木)以降スペースシャトルディスカバリー(STS-133)打ち上げ
- 19日(土)〜20日(日)星なかまの集い〜天文楽サミット〜
- 26日(土)〜3月6日(日)GLOBE at Night 2011