2010年10月の夜空†
今月の一番星は何?†
今月から、東天の木星(−3等)にバトンタッチです。夕焼けの反対側の、紺色の東の空に明るく金色に輝く木星が一番星です。先月まで一番星だった金星は、太陽に近過ぎ、見づらくなります。
夕空の見時†
先月まで夕焼け空に目立っていた金星は見づらくなり、東側の紺色の空に輝く木星(−3等星)が、まぶしいくらいです。20日(水)には、この木星に「後の月」13日の月が近づきます。今年の十三夜は木星が花を添えてくれます。
三日月はいつ?†
三日月は10日(日)、半月(上弦)は15日(金)、その間は西空に三日月形の月が見られます。晴れたら見てみてください。
今月の月†
10月20日(水)は、後の月、十三夜です。豆や栗の初物を供え、豆名月、栗名月とも呼ばれるそうです。今年は、その月のすぐ下に明るい木星が輝いています。
今月の惑星†
日の入り後から、東の空に明るく金色に輝く木星(−3等)が見え、午後8時頃には南東の空高く輝き、一晩中見えています。木星の見頃です。
逆に他の明るい惑星は、見かけ上、太陽の近くに行ってしまうため、あまりよく見えません。木星の独壇場です。ただし、望遠鏡でなければわからない、天王星、海王星は、木星の近くにいるので、見頃です。
見やすい星座†
夏の大三角が真上から西の空に来ます。
北の空には、わかりやすいWの星の並び、カシオペヤ座が昇り、そこから、夏の大三角の中を通って南のいて座まで、天の川が西よりの空を流れます。北東の空には、明るい星の多い、ペルセウス座の天の川が昇ってきます。
東の空には、秋の四辺形、ペガスス座が昇り、秋の星座が、見え始めます。
見やすい(かも)天文現象†
- 1日(金)下弦
- 8日(金)新月
- 12日(火)くじら座のミラ極大付近
- 15日(金)上弦
- 20日(水)十三夜(後の月)
- 20日(水)木星(−3等)に月齢13の月が接近
- 23日(土)満月
- 25日(月)夕方の東天でプレアデス星団(すばる)に月齢18の月が接近
- 30日(土)下弦
ちなみに11月は、
- 6日(土)新月
- 14日(日)上弦
- 16日(火)木星(−3等)に月齢10の月が接近
- 22日(月)満月
- 29日(月)下弦
双眼鏡、小望遠鏡のある人は†
- 2日(土)頃以降、月が昇るのが遅くなり、8日(金)の新月を挟んで三日月の10日(日)頃まで星雲星団、天の川の見頃となります。
- 10日(日)の三日月〜23日(土)の満月がきれいです。
- 20時頃には、北東の空にカシオペヤ座からペルセウス座にかけての秋の天の川が見えてきます。天の川の中でも肉眼で見える星が多く、双眼鏡で見ると、細かい星の流れの中にたくさんの宝石が輝いているように見えます。ぜひ、カシオペヤ座からその下の方のペルセウス座まで、双眼鏡で流して見てみてください。カシオペヤ座とペルセウス座の間にはふたつの散開星団が寄り添う「二重星団」があります。双眼鏡で美しい対象ですので、ぜひ探してください。
- 日没から木星(−3等)が輝き、引き続き、木星を見るのに絶好の機会です。今年は、普段2本見える太い縞が1本に減っています。木星の気象現象だそうですが、珍しい現象なので、ぜひ、確認してみてください。小口径の望遠鏡でも木星の縞が1本なのか2本なのかはわかるはずです。
- 先月に引き続き、双眼鏡で木星の同視野に天王星があります。天王星は6等で、他の星と見分けがつかないかもしれません。ちょっと、青みがかった星なのですが、わかるでしょうか。
※双眼鏡は、倍率6〜10倍で口径30〜50mmを推奨します。
天文宇宙関連行事†
- 10月 4日(月)〜10月10日(日)世界宇宙週間
- 10月11日(月)体育の日
- 10月14日(木)〜11月14日(日)国立天文台「地球に近づくハートレイ彗星を捉えよう」キャンペーン
- 10月16日(土)「ようこそジュピター」(Beauty Without Borders: Welcome The Giant)世界一斉木星観望日
- 10月16日(土)水戸駅南口ペディストリアンデッキ観望会(曇天中止)
- 10月20日(水)後の月(十三夜)
11月の主な行事
- 11月 1日(月)以降、スペースシャトルディスカバリー(STS-133)打ち上げ
- 11月20日(土)第16回ふれあいの里星空観望会