2016年10月の夜空†
2016年天文現象、行事メモ
今月の一番星は何?†
南西の低空に金色に輝く金星(−4等)
(日没は、茨城付近では、午後5時半頃〜午後4時半過ぎとなります。)
夕空の見時†
宵の明星、金星(−4等)が夕方の低空で金色にまばゆく輝いています。また、南西の空には、宵の空を賑わしてきた、赤く輝く火星(0等)がだいぶ左(東)の方に行き、土星(0等)とさそり座のアンタレスの縦の並びの間を、今度は、28日(金)に、金星(−4等)が通り抜けていきます。
3日(月)、4日(火)には、西の低空で、非常に細い月と金星が非常に近づき、また、6日(木)に土星に、8日(土)に火星に次々と近づきます。
- 10月3日(月)日の入り後の西の超低空で、三日月(月齢2.5)が金星の右に並ぶ
- 10月4日(火)日の入り後の西の超低空で、月(月齢3.5)が金星の上に並ぶ
- 10月6日(木)夕方の南西の空で、月(月齢5.5)が土星に接近(下にアンタレス、左上に火星、右下低空に金星)
- 10月7日(金)夕方の南西の空で、月(月齢6.5)が土星と火星の間に入る
- 10月8日(土)夕方の南西の空で、月(月齢7.5)が火星に接近(右側に土星、アンタレス)
- 10月10日(月)夕方の南西の空で、火星がM22球状星団に接近(月齢9.5の月あり)
- 10月26日(水)日の入り後の南西の空で、金星がアンタレスに接近
- 10月28日(金)日の入り後の南西の空で、土星、金星、アンタレスが縦に一直線に並ぶ
- 10月30日(日)日の入り後の南西の空で、金星が土星に接近
三日月と満月†
三日月は3日(月)、半月(上弦)は9日(日)で、3日(月)〜8日(土)は、西空に三日月形の月が見られます。満月は16日(日)("Hunter's moon", "Blood Moon”,”Sanguine Moon"、または、Full Hunter’s Moon(別名:Blood Moon, Sanguine Moon, Travel Moon, Dying Moon)ハンターズ・ムーン)です。また、今月の満月は今年3回あるスーパー・ムーンです。
今月の惑星†
- 火星(0等)は、南の空に昇っていて、午後9時ごろに南西の空に沈みます。
- 土星(0等)は、南西の空に昇っていて、上旬は午後8時ごろに、下旬には午後6時半ごろに南西の空に沈みます。宵の南西の空でアンタレスと縦に並んで輝いています。
- 金星(−4等)は、日の入り直後の南西の低空に現れ、午後6時半前に南西の空に沈みます。
- 水星(−1等)は、上旬に日の出直前の東の超低空に見えますが、中旬には、見づらくなります。
- 木星(−2等)は、中旬から、日の出直前の東の低空に見え、月末には午前4時ごろに東の空に昇ってきます。
- 夕方の南の空に、火星(0等)、南西の空に土星(1等)が昇っています。土星の下には、さそり座のアンタレスがあり、縦に並んでいます。28日(金)には、金星(−4等)がこの間を通り抜けていきます。
見やすい星座†
西の空高く、こと座のベガ、はくちょう座のデネブ、わし座のアルタイルの夏の大三角形が輝いていますが、北西の高い位置にはW字が特徴的なカシオペヤ座が、東の高い位置には、2等星と3等星でできた秋の四辺形(ペガススの四辺形)が昇っています。南には、暗い4等星が三ツ矢の形に並ぶ、みずがめ座があり、秋の星座が、本格的に昇ってきます。
天文現象と関連行事†
- 9月22日(木)〜10月 1日(土)GLOBE at Night(対象:はくちょう座) 日本語サポートページ 日本語Webアプリ(スマホでも使えます。)
- 10月 1日(土)新月
- 10月 3日(月)三日月
- 10月 3日(月)日の入り後の西の超低空で、三日月(月齢2.5)が金星の右に並ぶ
- 10月 3日(月)〜10月 9日(日)Astronomy Week (by Astronomical League)
- 10月 4日(火)〜10日(月)世界宇宙週間 World Space Week
- 10月 4日(火)日の入り後の西の超低空で、月(月齢3.5)が金星の上に並ぶ
- 10月 6日(木)夕方の南西の空で、月(月齢5.5)が土星に接近((下にアンタレス、左上に火星、右下低空に金星)
- 10月 7日(金)夕方の南西の空で、月(月齢6.5)が土星と火星の間に入る
- 10月 8日(土)国際お月見ナイト(InOMN) International Observe the Moon Night
- 10月 8日(土)Astronomy day (by Astronomical League)
- 10月 8日(土)夕方の南西の空で、月(月齢7.5)が火星に接近(右側に土星、アンタレス)
- 10月 9日(日)上弦
- 10月10日(月)体育の日
- 10月10日(月)夕方の南西の空で、火星がM22球状星団に接近(月齢9.5の月あり)
- 10月12日(水)日の出前の東の超低空で、水星と木星が大接近(離角約1度)
- 10月13日(木)十三夜、後の月、豆名月、栗名月 旧暦9月13日の月
- 10月16日(日)満月("Hunter's moon", "Blood Moon”,”Sanguine Moon"、または、Full Hunter’s Moon(別名:Blood Moon, Sanguine Moon, Travel Moon, Dying Moon)ハンターズ・ムーン)、スーパームーン
- 10月19日(水)夜半の東の空で、月(月齢18.5)がアルデバランに接近
- 10月21日(金)〜31日(月)GLOBE at Night(対象:ペガスス座)日本語サポートページ 日本語Webアプリ(スマホでも使えます。)
- 10月23日(日)下弦
- 10月25日(火)未明の東の空で、月(月齢24.5)がレグルスに接近
- 10月26日(水)日の入り後の南西の空で、金星がアンタレスに接近
- 10月28日(金)夜明け前の東の空で、月(月齢27.5)が木星に接近(木星の上に月)
- 10月28日(金)日の入り後の南西の空で、土星、金星、アンタレスが縦に一直線に並ぶ
- 10月29日(土)夜明け前の東の空で、月(月齢28.5)が木星に接近(木星の下に月)
- 10月30日(日)日の入り後の南西の空で、金星が土星に接近
- 10月31日(月)新月
双眼鏡、小望遠鏡のある人は†
- 下弦となる 9月23日頃から三日月となる3日頃、次の下弦の23日頃から三日月となる11月2日まで、星雲星団、天の川の見頃となります。
- 空高く天の川が昇っています。南のさそり座から東のはくちょう座、北東のカシオペヤ座まで双眼鏡で辿ってみてください。何もないように見えるところに星がたくさん見えてびっくりします。これも空の透明度の良い時に狙ってみてください。
- アンドロメダ座の膝頭の上のところにあるアンドロメダ銀河(M31)は、双眼鏡で見るのが、最も綺麗な対象です。ぜひ、月のない透明度の良い日に良い環境の空で眺めてみてください。非常に美しい画像が有名ですが、非常に淡いので、真ん中の明るい部分がかすかにわかれば、まずまずです。慣れれば、双眼鏡の視野の半分近くを占める巨大な系外銀河がわかってきますが、これには長年にわたる”修行”が必要です。なお、条件が良ければ、肉眼でも見える対象です。天の川が見えるような夜には、こちらにも挑戦してみてください。肉眼で見える、250万光年かなたの天体です。
- 小さい望遠鏡でも土星を覗いてみましょう。ひょっとすると、土星が楕円である(環が本体と混じっている)状態では見えるかもしれません。
※双眼鏡は、倍率6〜10倍で口径40〜50mmを推奨します。