*2010年5月の夜空 [#laad1fea]

**今月の一番星は何? [#j303c857]
~今月も、ダントツで夕焼けの中に非常に明るく輝く&color(red){宵の明星、金星(ー4等)};です。高度が高くなって、先月より更に見やすくなります。日が沈んだら、夕空を見てください。まぶしいくらいの宵の明星を見つけられるでしょう。

**夕空の見時 [#c290d8f2]
~夕焼けの中に明るい宵の明星、金星が輝き、夕空が暗くなるつれ、その近くにふたご座の一等星ポルックス、二等星のカストル、ぎょしゃ座の一等星カペラが見え始め、そして、西の地平線に沈んでいきます。また、南西に高く赤い火星(1等)が明るく見えます。さらに、南の空高く金色の土星(0等)が見えています。
~16日(日)、月齢2の非常に細い月が金星のすぐ近くに来ます。~
翌17日(月)には、三日月が金星の左上に行き、夕空を楽しませてくれます。~
~さらに、20日(木)には、上弦前の月齢7の月が火星に近づきます。

**三日月はいつ? [#z1a085b4]
~三日月は&color(red){17日(月)};、半月(上弦)は21日(金)、その間は西空に三日月型の月が見られます。晴れたら見てみてください。~
満月は、28日(金)です。

**今月の惑星 [#fab6b39a]
~まず、日が沈んですぐの宵の明星、金星(ー4等)。~
夕方に南西の空で非常に明るい赤い星、&color(red){火星};(1等)。暗くなるに従い、西に傾いていきます。~
南東から南の空には、金色の&color(red){土星};(1等)。暗くなるに従い、昇ってきます。
~明け方の東の空に&color(red){木星};(ー2等)が昇ってきます。

**見やすい星座 [#j28a44cb]
~先月同様、北斗七星(を含むおおぐま座)が、北の空高く昇っています。~
北斗七星の柄の部分のカーブをのばしていくと、うしかい座の一等星アークトゥルス、おとめ座の一等星スピカと春の大曲線がたどれます。さらにこのカーブをのばすと、ひずんだ四辺形のからす座が南に低く見られるかもしれません。もちろん、北斗七星の水を汲む側の端の2星から北極星が探せます。~
アークトゥルス、スピカと二等星のデネボラで春の大三角形がわかれば、デネボラがしっぽで右(西)側に胴体があり更にたてがみをなびかせたしし座の姿が浮かび上がります。
~※ここでは、1等級(小数点以下四捨五入)とそれより明るい星を一等星と表記しています。星座をたどる場合、1等級とそれより明るい星をたとえ−1等級でも一等星と呼ぶことが多いです。星座を覚えやすく(説明しやすく?)するための慣例のようなものです。

**見やすい(かも)天文現象 [#m330f5dc]
- 1日(土)午前2時頃、さそり座σ星(アンタレスの右側の3等星)が月齢16.2の月に隠される。
- 9日(日)明け方の東の空で木星(ー2等)に、月齢25の月(逆三日月形)が接近
-&color(red){16日(日)金星(ー4等)に、月齢2の細い月が接近};
-17日(月)三日月が、金星(ー4等)の左上に。
-20日(木)火星(1等)に、上弦前の月齢7の月が接近
-22日(土)夕空の西天で、金星(ー4等)が、ふたご座の散開星団M35が接近
-23日(日)土星(0等)に、上弦後の月齢9の月が接近
-28日(金)さそり座の赤い1等星アンタレスに、満月が接近

~ちなみに6月は、
- 6日(日)明け方の東の空で木星(ー2等)に、月齢24の月(下弦直後)が接近
- 8日(火)明け方の東の空で木星(ー2等)と天王星(6等)が大接近。縞のある木星とガリレオ衛星、天王星が望遠鏡の同一視野に見える。

**双眼鏡、小望遠鏡のある人は [#mc6b9406]
-17日(月)以降の三日月〜満月がきれいです。
-5日(水)頃以降、月が昇るのが遅くなり、14日(金)の新月を挟んで三日月の17日(月)頃まで星雲星団の見頃となります。
-赤くて明るい火星を双眼鏡で見ると、近く(下の方)にプレセペというまばらな散開星団(星の集まり)があります。
-りょうけん座のコル・カロリとしし座のデネボラの間に、双眼鏡で非常に美しい、&color(red){かみのけ座};があります。明るさのそろった星がカタカナの「ム」の形に並び、双眼鏡の視野いっぱいに広がります。
-環のある土星が夕方から夜中にかけて見頃です。昨年、環消失を迎えてまだまだ環が細いですが、口径60mm位の望遠鏡でも、80倍くらいで、環があることがわかります。挑戦してみてください。南東から南の空の高いところにある金色の明るい星が土星です。
6月8日(火)の明け方の木星(ー2等)と天王星(6等)の大接近は、小口径の望遠鏡でも観望できます。天王星が非常に見つけやすい日ですから、ぜひ、挑戦してみてください。また、双眼鏡でも木星(ー2等)のすぐ近くに6等の天王星らしきものがあるのがわかるかもしれません。
~※双眼鏡は、倍率6〜10倍で口径30〜50mmを推奨します。


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