*1月の星空(編集中) [#z6622493]
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*1月の星空 [#z6622493]
(星図は1月15日午後8時頃の様子です)
#ref(Jan.jpg,nolink,1月の星空)
RIGHT:This chart was created with [[&ref(5月の星空/xplns.jpg,nolink,xplns);:http://www.astroarts.co.jp/products/xplns/index-j.html]].

~寒さがだいぶ本格的になってきました.まだ昼間は暖かい日もありますが,そのような日こそ朝晩の冷え込みが厳しく感じるものです.でも,これから年を越して1月中旬頃までが年間を通して一番天候が安定する時期ですから,これを見逃す''テ''はありません.風邪をひかないように注意して,今月も元気に星を見にでかけましょう!
~星空のほうは冬本番はまだのようで,頭上から西側はまだ&color(green){秋の星座};たちです.ところが,この&color(green){秋の星座};たち,ちょっと元気がありません.この時期,&color(green){秋の星座};たちは&color(red){アンドロメダ姫};も&color(red){天馬ペガスス};((ギリシャ神話に登場するこの羽の生えた馬はギリシャ語で“Πηγασοζ”と綴り,「ペガソス」に近い発音になります.“Πηγασοζ”をラテン語風に綴ると“Pegasus”となり,これが星座の学名(学問上での名前)で「&color(red){ペガスス};」に近い発音です.さらに“Pegasus”を英語風に読むと「&color(red){ペガサス};」となり,日本ではこの動物の名前として「&color(red){ペガサス};」の方が一般的ですが,ここでは学名のラテン語風の発音を重視して「&color(red){ペガスス};」と呼ぶことにします.もともと西洋の言葉を日本語の発音にむりやりあてはめているわけですから,みなさんは発音しやすい名前で呼んでください.))も,エチオピアの王様&color(red){ケフェウス};も&color(red){勇者ペルセウス};だってみんな上下さかさまになってしまっています.その中で,海の神様の怒りをかい,さかさまに星座にされてしまった&color(red){カシオペア王妃};だけは頭が上になり,ちょっと安心しているようです.
~一般的には2月が年間で一番寒いと思われがちですが,実は統計上,1月の中旬くらいが一番寒い時期にあたります.同時に,関東地方ではこの時期に一番天候が安定します.と〜っても寒くて辛いですが,と〜っても綺麗な星空を見るためにはここは一つ我慢!といったところです.でも,&color(red,yellow){風邪をひかないように充分注意して};くださいね.
~日が暮れたら早速夜空を見上げてみましょう.頭上にはまだ&color(green){秋の星座};も残っていますが,東側には&ruby(ごうかけんらん){豪華絢爛};たる&color(green){冬の星座};たちが昇ってきています.人気者&color(red){オリオン座};は見つけられましたか?&color(red){オリオン座};の赤い一等星&color(blue){ベテルギウス};と&color(red){オリオン座};の左下にギラギラと輝く&color(red){おおいぬ座};の&color(blue){シリウス};,そしてその左上に見える&color(red){こいぬ座};の一等星&color(blue){プロキオン};を結ぶと大きな正三角形ができあがり,これを&color(green){冬の大三角};と呼んでいます((&color(green){冬の大三角};の中に,実は目立たない星座&color(red){'''いっかく'''じゅう座};があるので三角+&color(red){'''いっかく'''};で&color(green){冬の&ruby(よんかく){四角};};なんていうこともあります.)).&color(green){冬の星座};の中にはこの他にも&color(red){オリオン座};の&color(blue){リゲル};,&color(red){おうし座};の&color(blue){アルデバラン};,&color(red){ぎょしゃ座};の&color(blue){カペラ};,&color(red){ふたご座};の&color(blue){ポルックス};と,一等星が実に7つもあります.そして,&color(blue){ベテルギウス};を中心にして,大きな,そして美しい&color(green){六角形};を描いています.これを&color(green){冬のダイヤモンド};と呼んだりします.
#ref(Mars_030918.jpg,right,wrap,around,nolink,2003年9月18日の火星)
~この&color(green){冬のダイヤモンド};の中に...あれ?今年は明るい星が一個多いですね.昨年の12月に最接近となった&color(red,lightgrey){火星};です.最接近とは言っても,一番近くなった12月19日でも約8800万km,そして今年1月15日の時点での距離は約1億km,2003年8月に大接近となった5500万kmの倍近い距離ですから,望遠鏡で見ても小さな粒にしか見えません.それでも,練習をすれば火星表面の模様が見えるようになりますから,興味のある人は何度でも挑戦してみてください.
~1億kmとは言え,宇宙の中ではほんのちょっとの距離.日が経つにつれ,地球と&color(red,lightgrey){火星};の位置関係が変化するので,背景の星々との位置関係はどんどんと変わっていきます.晴れた夜は毎日眺め,明るく赤く輝く&color(red,lightgrey){火星};が賑やかな&color(green){冬の星座};の中を移動していくのを追いかけるのもまた楽しいものですよ.

~今年も&color(red){ふたご座流星群};の季節がやってきました.今年は12月14日の午後9時頃が一番のピークと予想されています.ずっと天候が不順だった今年,[[8月>8月の星空]]の&color(red){ペルセウス座流星群};も,[[11月>11月の星空]]の&color(red){しし座流星群};も,そして例年になく突発的に大規模な活動を見せた10月の&color(red){オリオン座流星群};も天候に阻まれて見ることができませんでしたので,今度こそは楽しみたいものです.ちなみに,昨年は多い時で1時間に15個から20個程見ることができ,時々は「&ruby(かきゅう){火球};」と呼ばれるとても明るい流星も見えましたので,今年も期待して見ることにしましょう.

~さて,12月と言えば「クリスマス」.ちょうどクリスマスの頃,日が沈んだら西の空を見てみましょう.&color(blue){十字架};が立っていませんか?実は暑い夏の頃,頭上に見えていた&color(red){はくちょう座};です.&color(red){白鳥};がくちばしを地面に突き刺して逆立ちしている姿だと見てしまうと何とも滑稽なので,ここは&color(red){はくちょう座};であることを忘れてしまいましょう!せっかくクリスマスなんですから,この&color(blue){十字の星の並び};を「ゴルゴタの丘の十字架」に見立てて,雰囲気を盛り上げてみませんか?

~クリスマスが終わったら今度はお正月ですね.でもその前に...

~今年の大晦日には&ruby(すばる){昴};が月に隠されるという現象が起こります.月は満月少し前で強烈に明るいですから,肉眼では昴の星たちを見ることができませんが,双眼鏡があれば(月''そのもの''は木の枝などで隠れるようにするなどの工夫が必要ですが)昴の星たちが次々に月に隠される様子を見ることができるでしょう.望遠鏡(天体望遠鏡である必要はありません)があればさらに楽しめます.この現象は午後6時から8時の間に起こります.天文現象としては珍しく見やすい時間帯に起こりますから,望遠鏡や双眼鏡を持っている人は是非挑戦してみてください.
RIGHT:Y-Nakagawa


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