*11月の星空(編集中) [#k3dbb7a4]
*11月の星空 [#s05a73e0]
(星図は11月15日午後8時頃の様子です)
#ref(Oct.jpg,nolink,10月の星空)
#ref(Nov.jpg,nolink,11月の星空)
RIGHT:This chart was created with [[&ref(5月の星空/xplns.jpg,nolink,xplns);:http://www.astroarts.co.jp/products/xplns/index-j.html]].

~今年もまた,日中は晴れているのに夕方になると曇るような天気の日が多く,秋に入っても不安定な天候が続いていますね.それだけに,久しぶりに晴れ上がった夜には吸い込まれそうになるほど美しい星空に出会えるかもしれません.10月にもなると夜はだいぶ寒くなるので,充分に暖かい服装で今月も元気に星を見にでかけましょう!
~だいぶ寒くなってきました.実を言うと,毎晩のように外で星を見ているような生活をしていると,この11月の寒さが年間で一番こたえます.まだ体が寒さに慣れていない上に,昼間は結構暖かいのに夜になると急に寒くなるからです.また,この時期に必要以上に暖かい支度をしてしまうと,もっと寒い12月や1月の寒さに耐えられなくなってしまうので,この時期は出来るだけ薄着で通しています.冬の美しい星空を堪能するために,&color(red){ここは我慢!};といったところです.

~&color(green){夏の大三角};はいよいよ西に傾き始めました.かわって,東の空には&color(green){秋の星座};たちが上ってきています.北東の空を注意深く見てみましょう.ローマ時の「&color(green){W};」または「&color(green){M};」の形に並んだ星々が見つかりましたか?おなじみ&color(red){カシオペア座};,古代エチオピア王国の王妃の姿です.&color(red){カシオペア座};の南側には&color(red){カシオペア王妃};の娘&color(red){アンドロメダ姫};の緩やかな&color(green){カーブ};があります.この&color(green){カーブ};を上向きにたどっていくと,その先には天馬&color(red){ペガスス};((ギリシャ神話に登場するこの羽の生えた馬はギリシャ語で“Πηγασοζ”と綴り,「ペガソス」に近い発音になります.“Πηγασοζ”をラテン語風に綴ると“Pegasus”となり,これが星座の学名(学問上での名前)で「&color(red){ペガスス};」に近い発音です.さらに“Pegasus”を英語風に読むと「&color(red){ペガサス};」となり,日本ではこの動物の名前として「&color(red){ペガサス};」の方が一般的ですが,ここでは学名のラテン語風の発音を重視して「&color(red){ペガスス};」と呼ぶことにします.もともと西洋の言葉を日本語の発音にむりやりあてはめているわけですから,みなさんは発音しやすい名前で呼んでください.))の&color(green){四辺形};も見つかります.&color(red){アンドロメダ座};の&color(green){カーブ};と&color(red){ペガスス};の&color(green){四辺形};がつながっているところにある二等星,名前を「&color(blue){アルフェラッツ};」といいます.なにやらかっこいい名前ですが,実は「&color(blue){馬のへそ};」という意味です.まぁ&color(red){ペガスス};のへそにあたるわけですが,同時に&color(red){アンドロメダ姫};の頭でもあるわけで,美しいお姫様の頭が「&color(blue){馬のへそ};」だなんて,ちょっと可哀想ですね.
~暗くなったら夜空を見上げてみましょう.そこは&color(green){秋の星座たち};のオンステージです.この季節の星座たちは少し特別です.なぜなら,そのほとんどはギリシャ神話の同じお話に登場するキャラクターばかりだからです.星座の図鑑などでは主に&color(green){ペガスス};((ギリシャ神話に登場するこの羽の生えた馬はギリシャ語で“Πηγασοζ”と綴り,「ペガソス」に近い発音になります.“Πηγασοζ”をラテン語風に綴ると“Pegasus”となり,これが星座の学名(学問上での名前)で「&color(red){ペガスス};」に近い発音です.さらに“Pegasus”を英語風に読むと「&color(red){ペガサス};」となり,日本ではこの動物の名前として「&color(red){ペガサス};」の方が一般的ですが,ここでは学名のラテン語風の発音を重視して「&color(red){ペガスス};」と呼ぶことにします.もともと西洋の言葉を日本語の発音にむりやりあてはめているわけですから,みなさんは発音しやすい名前で呼んでください.))&color(green){の四辺形};から&color(green){秋の星座};をたどる方法が紹介されていますが,筆者はあんまりおすすめしません.なぜなら,この&color(green){四辺形};は暗い星ばかりで見つけにくいからです.ここはひとつ,見つけやすい&color(red){カシオペア座};からたどってみましょう.その&color(red){カシオペア座};は頭の真上よりやや北よりに見えています.「&color(green){W};」または「&color(green){M};」の形の星の並びが見つかりましたか?&color(red){カシオペア座};は古代エチオピア王国の王妃の姿です.今の季節だと「&color(green){M};」に見えるでしょう.そこで,今度は「&color(green){M};」の上を探してみます.「&color(green){M};」の上に&color(green){やわらかいカーブを描く星の並び};があります.&color(red){カシオペア王妃};の娘&color(red){アンドロメダ姫};の姿です.この&color(green){カーブ};を頭の真上に向かってたどっていったところに&color(green){ペガススの四辺形};があります.&color(green){四辺形};はちょうど&color(red){ペガスス};の胴体の部分です.&color(red){アンドロメダ姫};が&color(red){おばけくじら};(暗い星ばかりで見つけにくいのですが,&color(red){ペガスス座};の南東の方向にある&color(red){くじら座};です)に襲われたとき,&color(red){勇者ペルセウス};を乗せて飛んできたのがこの&color(red){天馬ペガスス};です.&color(red){勇者ペルセウス};は&color(red){アンドロメダ姫};の足もと,カタカナの「&color(green){イ};を横にしたような星の並びです.&color(green){やわらかいカーブ};の&color(red){アンドロメダ座};にくらべ,どこか&color(green){ゴツゴツした星の並び};はたくましい勇者の姿にぴったりです.

~&color(green){四辺形};が見つかったらその下を探してみましょう.明るい星が一つ見つかりましたか?星座としてはなじみがありませんが,「&color(red){みなみのうお座};」という星座の一等星「&color(blue){フォーマルハウト};(&color(blue){魚の口};という意味)」です.&color(green){秋の星座};の中には一等星が&color(blue){フォーマルハウト};だた一つだけで,秋は夜空もやっぱり寂しげです.澄み切ったちょっと寂しげな星空の下,虫の声を聞きながらゆっくりともの想いにふける,そんな「秋の夜長」の過ごしかたはいかがでしょうか?

~この他に,暗い星ばかりで目立たない&color(red){ケフェウス座};(古代エチオピア王国の王様.実は神話中でもこの王様は頼りない王様で,星座になっても存在感が薄いようです)を加え,&color(green){秋の夜空};は全体がギリシャ神話の大きな物語絵巻なのです.
RIGHT:Y-Nakagawa



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