2022年8月の夜空†
2022年天文現象、行事メモ
※月齢は21時の値(こよみの計算 - 国立天文台暦計算室にて計算、未明の現象は前日の月齢とする)
今月の一番星は何?†
(茨城付近では、日没は午後7時ごろ〜午後6時ごろ、日暮れは午後7時半ごろ〜午後6時半ごろとなります。)
※参考:こよみの計算 - 国立天文台暦計算室(日の出入り・南中時、薄明・薄暮) 計算地点:ふれあいの里天文台
※夜明・日暮の時刻は太陽の中心高度が-7°21′40″となる時刻 参考:こよみ用語解説 太陽や月などの運動 - 国立天文台暦計算室
月日(曜日) | 夜明 | 日の出 | 日の入 | 日暮 |
8月 1日(月) | 04:08 | 04:43 | 18:47 | 19:21 |
9月 1日(木) | 04:36 | 05:08 | 18:09 | 18:41 |
夕空(日暮れの頃)の見時†
空の高いところに白く輝く、こと座の一等星ベガ、金色にまばゆく輝く、うしかい座の一等星アルクトゥルスが昇っていて、夕空に共演しています。春の大三角形の一つアルクトゥルスは高度を下げ、夏の大三角形の一つベガはますます空高く昇っていきます。空高いところにある夏の大三角形は、三つの一等星からなり、夏の夕空によく目立ちます。
月初から、東の低空に0等の土星が見え始め、高度を上げていきます。また、日没直後の西の極超低空に水星が見えていて、高度を上げて、28日(日)には、東方最大離角となり、日没時の高度が10度25分、明るさが-0.2等となって、高度を下げていきます。
- 8月 1日(月)頃、夕方の東の低空に土星が見え始める
- 8月 4日(木)夕方の南西の空で、月(月齢6.8)がスピカに近づく
- 8月 7日(日)夕方の南の空で、月(月齢9.8)がアンタレスに接近
- 8月12日(金)夕方の東の低空で月(月齢14.8)が土星に近づく
- 8月28日(日)水星 東方最大離角(日没時の高度:10度25分、明るさ:-0.2等)
- 8月29日(月)日没直後の西の極超低空で、細い月(月齢2.2)が水星に近づく
- 8月31日(水)夕方の南西の低空で、月(月齢4.2)がスピカに近づく
三日月†
半月(上弦)は、 5日(金)20:07、三日月は、29日(月)で、 7月30日(土)〜8月 4日(木)、8月29日(月)〜9月 3日(土)は、西空に三日月形の月が見られます。
- 12日(金)10:36 スーパームーン(今年4回あるスーパームーンの4回目)
- アメリカの民間伝承による満月の名前(旧メイン州農暦によるブルームーン計算法)
- Corn Moon, Sturgeon Moon, Red Moon, Green Corn Moon, Grain Moon, Fruit Moon, Wyrt Moon, Lightning Moon(コーン・ムーン、スタージェン・ムーン、レッド・ムーン、グリーン・コーン・ムーン、グレイン・ムーン、フルーツ・ムーン、ワイアート・ムーン)
- 現行アメリカ農暦(Farmers’ Almanac、Old Farmers’ Almanac 現在発行版)による満月の名前
- 8月 Full Sturgeon Moon(別名:Full Red Moon, Green Corn Moon, Grain Moon) スタージェン・ムーン〜北米五大湖でチョウザメがよく獲れる頃の月
今月の惑星†
- 土星(0等)は、上旬は午後7時半頃〜午後7時頃に、中、下旬は夕空にすでに、東の空に昇っています。夜が更けるに従い、東の空から土星、木星、火星が昇り、未明には金星が昇ってきて4つの惑星が雄大に並ぶのが見られます。
- 木星(−2等)は、午後9時半頃〜午後7時半頃、東の空に上ってきます。右側(西側)に土星、左側(東側)に火星があり、火星がだんだん離れていきます。
- 火星(1等)は、午後11時半頃〜午後10時半頃、東の空に昇ってきます。右側(西側)に木星、左側(東側)に金星があります。だんだん、木星から離れ、金星のほうに動いていきいますが、金星のほうも火星から逃げるように動いていくため、金星には近づけません。
- 金星(−4等)は、午前3時半頃〜午前4時半頃に東の低空に昇ってきます。だんだん火星から離れ、太陽に近づいていきます。
- 水星(0等〜2等)は、日没直後の西の極超低空にあり、高度を上げ、28日(日)には、東方最大離角となり、日没時の高度が10度25分、明るさが-0.2等となって、高度を下げていきます。
夕方の西の空では、日没直後の極超低空に水星が見えていて、高度を上げ、28日(日)には、東方最大離角となり、日没時の高度が10度25分、明るさが-0.2等となって、高度を下げていきます。また、月初から、東の低空に土星が見え始め、高度を上げていきます。
夜が更けるとともに、東の空から土星、木星、火星が昇り、夜半にはこれらの惑星が、大空に離れて並ぶ様子が見られます。未明には金星も東の空から昇り、土星から金星まで、空の西の端から東の端へ4つの惑星雄大に並ぶのを見ることができます。
8月12日(金)〜-8月26日(金)には、この並んでいる惑星の近くを月が通っていきます。
- 8月12日(金)夕方の東の低空で、月(月齢14.8)が土星に近づく
- 8月15日(月)夜半の南東の空で、月(月齢17.8)が木星に接近
- 8月15日(月)土星 衝
- 8月19日(金)夜半の東の低空で、月(月齢21.8)が火星に接近
- 8月26日(金)夜明け前の東の低空で、月(月齢27.8)が金星に近づく
- 8月27日(土)火星 西矩
- 8月28日(日)水星 東方最大離角(日没時の高度:10度25分、明るさ:-0.2等)
- 8月29日(月)日没直後の西の極超低空で、細い月(月齢2.2)が水星に近づく
今月の流星群†
8月12日(金)〜13日(土)に、毎年よく流れる3大流星群のうちの一つ「ペルセウス座流星群」の極大となり、条件が良ければ、一時間あたり十数個の流星が見られる可能性があります。ところが今年は、12日が満月となり、月明かりがあって、ほとんど見ることができないと思われます。極大は14日22時で、日本では好都合だったのですが。今年は期待せず、夕涼みがてら空を眺めるくらいで、月明かりにも勝つような非常に明るい流星が見れたらラッキーと思って軽い気持ちで眺めましょう。それでも、見てみたい方は、建物などで月を隠して、月明かりが直接目に入らないようにすると、見やすいかもしれません。
参考:国際流星機構 2022 Meteor shower calendar (PDF) 19page
夏の流星観望で注意すべきことは
- 虫刺され対策
とにかく、蚊などの虫刺されが、大変です。対策をしないで、観望を始めると、あちこち刺されて大変なことになります。虫除けスプレーや、蚊取り線香などとにかく虫除け対策を十分に行いましょう。
一般的な流星観望の注意点としては
- 楽に空を見上げらえる姿勢
星を見る時に首を上に曲げ続けると首の痛みに繋がりますし、落ち着いて見ることが出来ません、できれば、土から離れた高い位置に、楽に横になれるような場所を確保しましょう。
見やすい星座†
※宵の空(20時ごろの星空)での見え方です。
金色に輝く、うしかい座の一等星、アルクトゥルスは西の空に傾き、春の星座は大方東の空に沈んでいます。東の空高く、天頂付近に、こと座の一等星ベガが白く輝いて、よく目立っています。ベガから、はくちょう座の一等星デネブ、わし座の一等星アルタイルと夏の大三角形が結べ、真上付近に雄大な直角三角形を作っています。南の低空には、S字型に星が並ぶ、さそり座と、南斗六星のある、いて座が並んでいます。夏の星座が、盛りを迎えています。
天文現象と関連行事†
- 8月 1日(月)月齢3.8 〜 7日(日)月齢9.8 スター・ウィーク 新月過ぎ〜上弦過ぎ
- 8月 4日(木)夕方の南西の空で、月(月齢6.8)がスピカに近づく
- 8月 4日(木)伝統的七夕 国立天文台 | 質問3-10)伝統的七夕について教えて
- 8月 5日(金)20:07 上弦
- 8月 7日(日)夕方の南の空で、月(月齢9.8)がアンタレスに接近
- 8月 7日(日)月遅れの七夕
- 8月12日(金)10:36 スーパームーン(今年4回あるスーパームーンの4回目)
- アメリカの民間伝承による満月の名前(旧メイン州農暦によるブルームーン計算法)
- Corn Moon, Sturgeon Moon, Red Moon, Green Corn Moon, Grain Moon, Fruit Moon, Wyrt Moon, Lightning Moon(コーン・ムーン、スタージェン・ムーン、レッド・ムーン、グリーン・コーン・ムーン、グレイン・ムーン、フルーツ・ムーン、ワイアート・ムーン)
- 現行アメリカ農暦(Farmers’ Almanac、Old Farmers’ Almanac 現在発行版)による満月の名前
- 8月 Full Sturgeon Moon(別名:Full Red Moon, Green Corn Moon, Grain Moon) スタージェン・ムーン〜北米五大湖でチョウザメがよく獲れる頃の月
- 8月12日(金)〜13日(土)ペルセウス座流星群の見頃 月齢条件:最悪(月齢:14.8 満月)国際流星機構 2022 Meteor shower calendar (PDF) 12page
- 8月12日(金)夕方の東の低空で、月(月齢14.8)が土星に近づく
- 8月15日(月)夜半の南東の空で、月(月齢17.8)が木星に接近
- 8月15日(月)土星 衝
- 8月18日(木)〜27日(土)GLOBE at Night(対象:北半球 ヘラクレス座、南半球 いて座)日本語サポートページ 日本語Webアプリ(スマホでも使えます。) スマートフォン用アプリ
- 8月19日(金)13:36 下弦
- 8月19日(金)夜半の東の低空で、月(月齢21.8)が火星に接近
- 8月24日(水)未明の東の低空で、月(月齢25.8)がポルックスに近づく
- 8月26日(金)夜明け前の東の低空で、月(月齢27.8)が金星に近づく
- 8月26日(金)午後〜28日(日)胎内星まつり tainai star party home page
- 8月27日(土)火星 西矩
- 8月27日(土)初月(しょげつ)、初月夜(はつづきよ) 旧暦8月1日の月
- 8月27日(土)〜8月31日(水)頃 夕月夜(ゆうづきよ)旧暦8月1日〜5日頃
- 8月27日(土)17:17 新月
- 8月28日(日)水星 東方最大離角(日没時の高度:10度25分、明るさ:-0.2等)
- 8月28日(日)二日月 旧暦8月2日の月
- 8月29日(月)日没直後の西の極超低空で、細い月(月齢2.2)が水星に近づく
- 8月29日(月)三日月、新月 旧暦8月3日の月
- 8月29日(月)NASA、アルテミス計画の無人月周回テスト、アルテミス1号を打ち上げ ※Hopeful for launch next year, NASA aims to resume SLS operations within weeks – Spaceflight Now、NASA Artemis、アルテミス計画 - Wikipedia ※Launch Schedule - Spaceflight Now
- 8月31日(水)夕方の南西の低空で、月(月齢4.2)がスピカに近づく
双眼鏡、小望遠鏡のある人は†
- 下弦〜三日月となる、8月19日(金)〜8月29日(月)は、星雲星団、天の川の見頃となります。
- 秋の星座、みずがめ座の球状星団M2は、双眼鏡で見ると、微かに淡い小さな埃のような微かな見え方ですが、挑戦してみましょう。
- 秋の星座、ペガスス座の鼻先を延長した先に球状星団M15があります。導入しやすいので、非常に微かですが、見つけやすいと思います。
- さそり座のしっぽの付近から夏の大三角の真ん中を通り、北のカシオペヤ座まで、夏の天の川の川下り、ぜひ、挑戦してみてください。
- さそりのしっぽの折れ曲がった毒針の上のほうの散開星団M7とM6、一番の見頃です。
- いて座の、散開星団と散光星雲の重なったM8、球状星団M22、散光星雲M20と散開星団M21を含む星の集まり、星の集まりの大きな領域M24、小さく星が集まるM25、こちらも一番の見頃です。ぜひ、空の透明度の高いとき、挑戦してみてください。
- や座の矢羽根の斜め上のコートハンガー、散開星団Cr(コリンダー)399、ぜひ、確認してみてください。
- や座も双眼鏡で確認してみましょう。
- ヘルクレス座にある球状星団M13は、高度が高いですが、ぜひ、挑戦してみてください。
※双眼鏡は、倍率6〜10倍で口径40〜50mmを推奨します。
出典、参考†
※このページは、ツイッター、ブログなどでの拡散大歓迎です!また、事実の羅列なので、著作権はありません。コピペも可です。ネタ作りに大いにご利用ください。