2018年4月の夜空†
2018年天文現象、行事メモ
※月齢は21時の値(こよみの計算 - 国立天文台暦計算室にて計算、未明の現象は前日の月齢とする)
今月の一番星は何?†
西の低空に輝く宵の明星、金星(−4等)。
(日没は、茨城付近では、午後6時ごろ〜午後6時半ごろとなります。)
夕空の見時†
日没後の西の低空に宵の明星となる金星(−4等)が昇り、一番星となります。金星は、冬の星座の方にどんどん動いていき、24日(火)には、すばる(プレアデス星団)に接近、冬の星座に入っていきます。一方、日没の時間がどんどん早まりますので、日没後の金星の高度は、少しずつしか上がりません。それでも、10日(火)には、日没直後の高度が20度を超えます。この後、5月23日(水)には28度を超え、6月2日(土)には29度と今年の夕空で最高高度となり、ゆっくりと高度を落とし、8月18日(土)の東方最大離角の頃には、高度20度まで落ちます。金星は9月まで、宵の明星として、西の夕空に君臨します。
この金星には、17日(火)月齢1.4の非常に細い月が左下に近づき、翌18日(水)には、この月が左上に来ます。さらに、19日(木)には、月齢3.4の月がおうし座のアルデバランに近づきます。
- 4月17日(火)日没直後の西の極超低空で、月(月齢1.4)が金星に近づく(金星の左下に月)
- 4月18日(水)夕方の西の低空で、月(月齢2.4)が金星に近づく(金星の左上に月)
- 4月19日(木)夕方の西の空で、月(月齢3.4)が、おうし座のアルデバランに接近
- 4月24日(火)夕方の西の低空で、金星がすばる(プレアデス星団)に接近、冬の星座に入っていく
- 4月24日(火)夕方の南東の空高く、月(月齢8.4)が、しし座のレグルスに接近(レグルスの右に月)
- 4月25日(水)夕方の南東の空高く、月(月齢9.4)が、しし座のレグルスに接近(レグルスの左に月)
三日月†
半月(上弦)は23日(月)06:46、三日月は18日(水)で、18日(水)〜22日(日)は、西空に三日月形の月が見られます。
- 30日(月)09:58 満月
- アメリカの民間伝承による満月の名前(旧メイン州農暦によるブルームーン計算法)
- Milk Moon, Flower Moon, Corn Planting Moon, Planting Moon, Hare Moon
- 現行アメリカ農暦(Farmers Almanac、Old Farmers Almanac 現在発行版)による満月の名前
- Full Pink Moon(別名:Full Sprouting Grass Moon, Egg Moon, Full Fish Moon)ピンク・ムーン
芝桜の咲く頃の月
今月の惑星†
- 金星(−4等)は、日没後の西の低空に見え、徐々に高度を上げていきます。
- 木星(−2等)は、午後9時頃〜午後7時頃、南東の空に昇ってきます。
- 土星(0等)は、午前1時頃〜午後11時頃、南東の空に昇ってきます。
- 火星(0等)は、午前1時頃〜午前0時頃、南東の空に昇ってきます。
- 水星(0等)は、中旬から日の出直前の東の低空に昇ってきます。30日(月)西方最大離角、日の出直前の高度 11度、明るさ 0.3等
未明の空で、木星と、非常に近づいた火星と土星が並び、3日(火)には、1度ほどまで近づきます。この後、火星が東の方に動いて、土星が火星を追い抜き、右(西)から木星、土星、火星と並びます。
なお、これらの惑星は、今後、ばらけながら未明から夜半、宵の空に移って、7月には、夕空から宵の明星、金星、非常に低いながら水星も加わって、夜更けから宵の空いっぱいに曜日のつく惑星が並びます。また、8月には宵の空に木星、火星、土星、金星と並びます。
見やすい星座†
※宵の空(20時ごろの星空)での見え方です。
冬の星座は西の空に退き、春の星座、しし座が南の空高く昇ります。南東の空にはおとめ座、東には、明るい一等星アルクトゥルスを含むうしかい座、北東の空高くには北斗七星が昇り、これを含む、おおぐま座が北の空高く昇っています。星空は春の星座に変わっていきます。
未明の見時†
未明の空で、木星、非常に近づいた火星、土星が見えます。火星と木星は、3日(火)には、1度ほどまで近づきます。木星の右(西)には、おとめ座のスピカ、木星と土星、火星の間には、さそり座のアンタレスがあって、西からスピカ、木星、アンタレス、土星、火星が南の空に並びます。1日(日)〜8日(日)には、これらのすぐ上を満月過ぎから細くなっていく月が通っていき、9日(月)には、この列の端に細い月が加わります。また、28日(土)には、再び満月前の月がスピカに近づき、30日(月)には木星に近づきます。
- 4月 1日(日)未明の南東の空で、月(月齢14.0)が、おとめ座のスピカに接近、南西から南東の空に月とスピカ、木星、アンタレス、接近している火星と土星と並ぶ)
- 4月 3日(火)未明の南東の空で、火星が土星に接近、南西から南東の空にスピカ、月と木星、アンタレス、土星と火星が並ぶ
- 4月 3日(火)夜半の南東の空で月(月齢17.0)が木星に接近(翌 4日の未明の南西から南東の空にスピカ、月と木星、アンタレス、土星と火星と並ぶ)
- 4月 5日(木)未明の南東の空で、月(月齢18.0)がさそり座のアンタレスに近づき、南西から南東の空にスピカ、木星、月、アンタレス、火星と土星と並ぶ
- 4月 8日(日)未明の南東の空で、月(月齢21.0)が接近している火星、土星に接近、南西から南東の空にスピカ、木星、アンタレス、接近している火星と土星と月、と並ぶ
- 4月30日(月)夜半の南東の空で、月(月齢14.4)が、木星に接近(翌5月 1日の未明の南西から南東の空に、スピカ、月と木星、アンタレス、土星、火星と並ぶ)
天文現象と関連行事†
双眼鏡、小望遠鏡のある人は†
- 午後9時には南東の空に昇っている木星には、たくさんの衛星が回っていますが、中でも、ガリレオガリレイが発見した4大衛星、ガリレオ衛星は、口径50mmの性能のいい双眼鏡だと木星の周りにへばりついているように見えます。双眼鏡の性能を試すために一度覗いてみてください。
- 下弦となる8日頃から三日月となる18日頃まで、星雲星団、天の川の見頃となります。
- ふたご座のポルックスとしし座のレグルスの間の散開星団プレセペ(M44)は、今月も挑戦してみてください。
- しし座の尻尾の星デネボラとりょうけん座のコルカロリの間、かみのけ座の中心部の散開星団(メロッテ111)も、ぜひ見てみてください。双眼鏡で見て一番美しい対象です。双眼鏡では明るい星ばかりですので、双眼鏡を手に入れたら、一度は挑戦してみてください。
※双眼鏡は、倍率6〜10倍で口径40〜50mmを推奨します。
出典、参考†