2017年天文現象、行事メモ
※月齢は21時の値(こよみの計算 - 国立天文台暦計算室にて計算、未明の現象は前日の月齢とする)
北西の空高く、白く輝く、こと座のベガ(0等)か、北東の空に金色に輝くぎょしゃ座のカペラ(0等)か。
(日没は、茨城付近では、午後4時半ごろとなります。)
こと座のベガ(0等)、はくちょう座のデネブ(1等)、わし座のアルタイル(1等)の夏の大三角形は西寄りに傾き始め、月の初めに南西の超低空に水星(0等)と並んでいた土星(0等)も共に沈んでしまい、5日頃以降は、年の初めから夕空を賑わせていた惑星が見えなくなってしまいます。
30日(土)、31日(日)には、東の空で満月前の月がおうし座のアルデバランに近づきます。
半月(上弦)は26日(火)18:20、三日月は20日(水)で、20日(水)〜25日(月)は、西空に三日月形の月が見られます。満月は4日(月)00:47(旧アメリカ農暦での名前:Oak Moon, Cold Moon, Long Night's Moon、現アメリカ農暦での名前:Full Cold Moon(別名:Full Long Nights Moon, Moon before Yule)コールド・ムーン(冬の寒さが厳しくなる頃の月))です。また、今年最近の満月(地心距離:357623km 視直径:33分24秒)で、スーパームーンです。
毎年必ず流れ、年々、数を増やして、今や流星数が最強ともいわれる、ふたご座流星群、今年は、新月前の細い月となり、月の条件が最適です。極大が14日15時と昼間ですが、ふたご座流星群はピークまでゆっくりと増加し、ピークもなだらかで、数が多い時間が長く続くので、13日の夜半前からぜひ見てください。また、最近、普通の流星の極大の後、火球の極大があるとの情報もあります。普通に流れる流星より非常に明るい流星である火球は、見ると、ど迫力です。これもぜひ確認してください。今年は、14日の夜半前が火球の見頃であると言われています。
13日の夜半前、14日の夜半前、どちらも忘れずご覧ください。空の暗い、周りに街灯など光源がなく、よく開けた場所で、また、天候も快晴で透明度が高ければ、13日の夜半前は1時間に数十個は見ることができるでしょう。14日の夜半前の火球は、天候が良ければ、街灯があるところでも見られるのではないでしょうか。
冬のふたご群は、とにかく寒さとの戦いです。冬の夜は思いの外、冷え込みます。特に止まったまま、夜空を眺める観望では、体が動かないため、どんどん体が冷えてしまいます。風が吹くとさらに体感温度が下がります。防寒具はもちろん、防風の生地やカイロなど、必要以上と思われる防寒対策で臨みましょう。
流星を見るコツは、とにかく、たくさんの空が見える空の開けたところで、できれば横になって、なるべく空全体を見るように顔を動かせば、運が良ければ、見つけることができるでしょう。ただし寒いので、体が直接地面や建物に触れないよう敷物やいす、寝台など工夫しましょう。また、立ったまま首を真上に向け続けると、首を痛めることがありますので、十分注意してください。
北の空高く、W字形のカシオペヤ座が昇り、真上にはアンドロメダ座があります。
東の空には、ぎょしゃ座の、おうし座、オリオン座、ふたご座といった冬の星座が明るい一等星を引き連れて昇ってきます。
12月も引き続き日の出前の東の低空に木星、火星がそろい、近くにおとめ座の一等星スピカもあって、これらに細い月が近づき、にぎやかです。金星は、高度を下げて、中旬以降、太陽方向となり見づらくなります。
※双眼鏡は、倍率6〜10倍で口径40〜50mmを推奨します。