2016年7月の夜空†
2016年天文現象、行事メモ
今月の一番星は何?†
南西の空に金色に輝く、木星(−2等)です。
(日没は、茨城付近では、午後7時頃となります。)
夕空の見時†
日が暮れて、南西の空に木星が輝いています。南の空には火星が目を引き、近くに土星が昇っていて、さそり座のアンタレスと三角形を作っています。南東の空には、アークトゥルスが輝いています。
月の通り道「白道」付近に並んでいるレグルス、木星、火星、土星に月が次々に接近します。特に9日(土)の木星との接近は、月との離角が約1度と非常に近くなります。
- 7月8日(金)夕方の南西の空で、月(月齢4.0)がレグルスに接近
- 7月9日(土)夕方の南西の空で、月(月齢5.0)が木星に非常に接近(離角約1度)
- 7月14日(木)夕方の南の空で、月(月齢10.0)が火星に接近
- 7月15日(金)夕方の南の空で、月(月齢11.0)が火星と土星の間にくる
- 7月16日(土)夕方の南の空で、月(月齢12.0)が土星に接近
三日月と満月†
三日月は6日(水)、半月(上弦)は12日(火)で、6日(水)〜11日(月)は、西空に三日月形の月が見られます。満月は20日(水)("Hay Moon", "Buck Moon", "Thunder Moon"、または、Full Buck Moon(別名:Full Thunder Moon, Full Hay Moon)バックムーン(牡鹿の月))です。
今月の惑星†
- 木星(−2等)は、南東の空に昇っていて、午後9時半頃に西の空に沈みます。
- 火星(−1等)は、夕空の南東の空に昇っていて、真夜中に沈みます。
- 土星(0等)は、夕空の南東の空に昇っており、午前1時頃に沈みます。宵の南東の空で火星、アンタレスとともに輝いています。
- 金星(−4等)は、太陽に近く見えづらいです。
- 水星(ー2〜0等)は、太陽に近く見えづらいです。
- 宵の南東の空に、火星(−1等)と土星(1等)が並んで昇っています。土星と火星の間のすぐ下にはさそり座のアンタレスがあり、明るい星で下向きの三角形を作っています。
見やすい星座†
木星がまばゆく輝く、しし座が西に傾き、春の大曲線も西の空に傾き始めます。南の空には、火星、土星を引き連れたさそり座が顔を出し、こと座のベガ、はくちょう座のデネブ、わし座のアルタイルの夏の大三角形が東の空に現れて、夏の星座に移り変わっていきます。
天文現象と関連行事†
双眼鏡、小望遠鏡のある人は†
- 下弦となる 6月28日頃から三日月となる7日頃、次の下弦の27日頃から三日月となる8月6日まで星雲星団、天の川の見頃となります。
- ヘラクレス座の球状星団M13は、北半球で最も大きな球状星団です。双眼鏡でも微かな小さな綿毛、非常に小さい丸い雲のように見えます。空の透明度が良い時にぜひ挑戦してください。
- 東の空に天の川が昇ってきます。南のさそり座から東のはくちょう座まで双眼鏡で辿ってみてください。何もないように見えるところに星がたくさん見えてびっくりします。これも空の透明度の良い時に狙ってみてください。
- 木星は、双眼鏡でもその周りに4つの衛星(ガリレオ衛星)があるのがわかるかもしれません。ちょっと、覗いてみてください。小望遠鏡では、惑星本体の縞模様も見えるかもしれません。
- 火星を小望遠鏡で覗くと、赤くて点ではないことはわかりますが、模様を見るのは難しいでしょう。ひょっとすると、極環という、上か下の縁の白い輝きがわかるかもしれません。
- 小さい望遠鏡でも土星を覗いてみましょう。ひょっとすると、土星の環が見えるかもしれませんよ。
※双眼鏡は、倍率6〜10倍で口径30〜50mmを推奨します。