2015年7月の夜空†
2015年天文現象、行事メモ
今月の一番星は何?†
中旬までは西の空、高度を下げていく金星(−4等)です。下旬は金星が低くなり過ぎ、西の空高く金色に輝く、うしかい座のアークトゥルス(0等)の方が一番星としてわかりやすくなるかもしれません。東の空高くには、白く輝く、こと座のベガ(0等)があります。
(日没は、茨城付近では、午後7時頃となります。)
夕空の見時†
なんといっても、7月 1日(水)の金星(−4等)と木星(−2等)の最接近でしょう。6月にぐんぐん近づいていった二つの星が、ついに月の直径より近い22分まで近づきます。その前後も非常に近づいた2つの明るい星が見えますので、梅雨の晴れ間があったら、是非、西の夕空を見てみてください。この後、金星が左、木星が右に、だんだん離れていき、また高度も下がっていきます。
18日(土)、19日(日)には、三日月、4日の月が、だいぶ高度を下げて見づらくなってきた、木星と金星の下から上に通っていきます。
なお、金星が最も明るくなる最大高度(-4.5等)は、10日(金)です。昼間でも金星が見えるといいます。一番星の金星が、いつ見え始めるか、みんなで競争してみるのもいいかもしれません。
- 1日(水)夕方の西の空で、金星が木星に接近(離角22分)
- 10日(金)金星、最大光度(-4.5等)(昼間の青空の中でもみえるかも)
- 18日(土)夕方の西の低空で、金星、木星の下に三日月(月齢2.4)が来る
- 19日(日)夕方の西の低空で、金星の斜め上に月(月齢3.4)が来る(金星の右横に木星)
三日月と満月†
三日月は19日(金)、半月(上弦)は24日(水)で、18日(木)〜23日(火)は、西空に三日月形の月が見られます。満月は 2日(木)です。
今月の惑星†
- 金星(−4等)は、宵の明星として夕方の西空に非常にまばゆく輝いていますが、次第に高度を落としていきます。月の初めは、午後9時頃、月末には午後7時過ぎに沈んでしまいます。
- 木星(−2等)は、夕方の西空、金星のすぐ近くに昇っていますが、次第に高度を落としていきます。月の初めは、午後9時頃、月末には午後7時過ぎに沈んでしまいます。
- 土星(1等)は、夕方の南の空に昇っています。夜半過ぎには沈んでしまいます。
- 水星(0〜ー2等)は、上旬、日の出直前の東の極低空に見えますが、その後は太陽方向となり、見づらくなります。
- 火星(1等)は、太陽方向で見づらいです。
見やすい星座†
南の空には、土星を先駆けとして、さそり座が昇り、東の空には、ベガ、デネブ、アルタイルの夏の大三角形、が昇っています。星座はそろそろ夏に変わっていきます。
天文現象と関連行事†
- 6月〜7月 夕方の西の空で金星が木星に下から近づいて行き(7月1日(水)最接近)追い抜いて行く
- 6月中旬〜10月いっぱい 夕方の南東〜南〜南西の空で土星とさそり座のアンタレスが並んでいる(アンタレスの上〜右に土星)
- 7月 1日(水)夕方の西の空で、金星と木星が最接近(離角:22分)
- 7月 2日(木)満月
- 7月 5日(日)Global Sun-Day 世界太陽の日(呼びかけ人:Facebook内の「SOLARACTIVITY」グループ )
- 7月 7日(火)七夕(月齢:20)
- 7月 7日(火)七夕ライトダウン
- 7月 7日(火)〜16日(木)GLOBE at Night 2015(国際ひかり年公式行事)対象:うしかい座 Webアプリ
- 7月 9日(木)下弦
- 7月10日(金)金星、最大光度(-4.5等)(昼間の青空の中でもみえるかも)
- 7月13日(月)未明にアルデバラン食(月齢26.1)の暗縁出現が東の極超低空(地平線ぎりぎり)で見られる。(東京では02:10)その後、月とアルデバランが直ぐ近くにあるのが見える
- 7月14日(火)冥王星探査機「ニュー・ホライズンズ」、人類史上初めて冥王星(準惑星)に最接近
- 7月16日(木)新月
- 7月18日(土)三日月
- 7月18日(土)夕方の西の低空で、金星、木星の下に三日月(月齢2.4)が来る(この月の斜め下に4.6等のパンスターズ彗星もいる)
- 7月19日(日)夕方の西の低空で、金星の斜め上に月(月齢3.4)が来る(金星の右横に木星)
- 7月20日(月)海の日
- 7月21日(火)関東梅雨明け平年
- 7月23日(木)6:02 国際宇宙ステーション第44次/第45次長期滞在クルー、油井亀美也宇宙飛行士を乗せたソユーズ42号(TMA-17M)、ソユーズFGロケットにて打ち上げ(第44次、第45次ミッションポスターpdf)
- 7月24日(金)上弦
- 7月31日(金)満月
ちなみに8月は、
双眼鏡、小望遠鏡のある人は†
- 下弦となる 7日頃から三日月となる17日頃まで星雲星団、天の川の見頃となります。
- 梅雨が明けたら、南に昇っているさそり座のしっぽのあたりから夏の大三角形のベガとアルタイルの間を抜けて、はくちょう座まで、双眼鏡で、天の川下りならぬ天の川昇りをやってみましょう。街灯を避け、目を暗闇に慣らすと、天の川を作るたくさんの星が意外に見えて、驚くことでしょう。何も星がなさそうなところにもちゃんと天の川が流れているのがわかり、びっくりします。透明度の良い日に、是非、挑戦してみてください。街灯が目に入るのを避けられる場所で、目をなるべく闇に慣らす(瞳孔を開く)のがたくさん星を見るコツです。慣れてきたら、天の川の中にある散開星団や見かけ上天の川の方向に見える球状星団を探してみましょう。自分にあった星図を見つけるのがコツです。
※双眼鏡は、倍率6〜10倍で口径30〜50mmを推奨します。